お盆“最大9連休”で旅行&帰省 長期不在の「空き巣」対策、大丈夫? 専門家に対処法を聞いた

今年のお盆(夏季休暇)で最大9連休となり、旅行や帰省をしている人もいるのではないでしょうか。中には、家を長期留守にし、空き巣や泥棒が心配という人もいるでしょう。そこで、犯罪事象を研究する「刑事事象解析研究所」の専門家が対策などを解説!

長期留守の防犯対策とは…

【えっ!】マジか! “空き巣に狙われやすい”家の特徴4つ… 防御策を学ぶべし!

 会社によっては、2024(令和6)年の夏季休暇が、お盆休みを含め最大で8月10日(土)~18日(日)の9連休になっているところもあるようです。長期休暇を取得し、旅行や帰省をするという人も少なくないのではないでしょうか。そこで、長期期間、自宅を留守にする際の防犯のポイントについて、犯罪事象を研究する「刑事事象解析研究所」の共同代表である稲村悠さんに聞きました。

郵便物・新聞の留め置き、在宅を装う策も

Q.長期間、自宅を留守にする際に防犯で気を付けないといけないポイントはありますか?

稲村さん「まず、玄関のドアや窓の施錠の徹底と強化は当然考えなければいけない対策です。これは夏休みに限らず、常日頃から注意しなければなりません。

警視庁によれば、住居に対する侵入経路について、窓からの侵入が55%、玄関勝手口からが35%となっています。シャッターをしっかり閉めるのもさることながら、防犯フィルムの活用や防犯ガラス・防犯合わせ複層ガラスの導入、補助錠やガードプレートの活用、防犯カメラ、センサーライト、警報装置の導入は重要な検討ポイントです。

そして、長期不在において重要なポイントは、長期不在であることを犯罪者に知られないようにすることです。犯罪者は、『留守宅であるか』をまず重要視します。
例えば、郵便物や宅配、新聞の留め置きを行うことで、長期不在を察知されないようにしましょう。

次に、長期不在中に自宅に人がいるように装う対策も有効です。

例えば、照明について、タイマーで自動点灯ができる照明器具やスマートフォンで操作できる照明器具もあるので検討してみてもよいと思います。さらに、自宅のテレビをつけておいたり(タイマーがあれば、設定を行う)、音楽をかけておくというのも、在宅であることを装えるので、犯罪者からすれば、留守宅であるか疑心になる一つの抑止になります。
SNSでの投稿も同様です。観光名所やホテルの夕食などの写真を投稿することで、旅行中であることが容易に把握されてしまいます。“投稿しない”はやや極論ですが、投稿のタイミングをずらすことで対策できるので、ぜひ注意してみてください。

また、貴重品は分散して保管しましょう。特に重要な貴重品は親戚に預けるなどの手だても有効です。

そして、ご近所に声をかけておくのも重要です。事情を説明し、不審なことがあれば気が付いてくれる存在となります」

Q.夏休みだからこそ、空き巣以外に気を付けるべきことを教えてください。

稲村さん「夏休みは、子どもが事件に巻き込まれる危険性が高まります。これは各県警や防犯団体なども口をそろえて指摘していることなので、他人事ではないと認識すべきです。
夏休みは、保護者や教師の目が行き届かない機会が増え、子どもだけで行動する機会も増えるほか、その行動範囲も拡大します。

例えば、保護者が仕事で子どもに留守を任せたりすると、不審者の訪問に対して子どもだけで対応しなければいけない状況も出てきます。実際に、電気やガスなどの事業者や、宅配を装い居宅に上がり込み、深刻な被害に遭う事件も発生しています。

また、子ども同士で繁華街へ遊びに行ったり、帰宅の時間がずるずると遅くなり、事件や事故に巻き込まれる危険も高まります。

最後に、SNSやオンラインゲームなどを通じた犯罪に巻き込まれる危険性も高まります。夏休みだからこそ、スマートフォンに触れる機会が増えてしまうことが挙げられます。
改めて、夏休み特有の開放感に飲まれないよう、各家庭でルールを定め、厳格に守るようにしましょう」

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