【サンリオデザイナー展 ~サンリオキャラクター誕生のプロセスを大公開!~ 愛媛/西予市】 いちご新聞の元編集長に聞く! サンリオデザイナー展の楽しみ方

サンリオが創り出す、ファンに寄り添う「カワイイ」デザインのセオリーを知ろう!




『サンリオ』と聞いて、みなさんは何を連想しますか?

きっと頭に浮かんだのは、ハローキティにマイメロディといった、可愛らしいキャラクターたちですよね。

ご存じの通り、サンリオは国内トップクラスの知名度を誇る、キャラクターの企画・グッズ販売を行う会社です。

サンリオを代表する、1974年に発表されたハローキティは、50年近くも活躍しています。

なぜ、サンリオが創り出したキャラクターたちは、いつまでも愛され続けるのでしょうか?

愛媛県西予市の愛媛県歴史文化博物館(歴博)では、『サンリオデザイナー展 ~サンリオキャラクター誕生のプロセスを大公開!~』を開催中!

今回は、歴博初! キャラクターだけでなく『制作サイド』にフォーカスした企画展です。

初期のデザイン原画やグッズなどの貴重な資料をもとに、キャラクターの作り方や育て方、長く愛される秘密に迫ります。

この特集記事では、そのうちのいくつかに焦点を当て、見どころをご紹介!

記事のラストでは、読者のみなさまへ『チケットプレゼント』もご用意していますよ!

『いちご新聞』の元編集長が解説! サンリオデザイナー展の歩き方

みなさんは、『いちご新聞』をご存じですか?

いちご新聞は、サンリオキャラクターの最新情報やグッズ情報を掲載している月刊機関紙です。

今回は、いちご新聞の元編集長を勤めた、誰よりもサンリオを熟知している高桑秀樹氏にお話を伺いました!

「サンリオは1960年に創業し、これまでに450を超えるキャラクターたちを生み出してきました。 サンリオといえばハローキティが有名ですが、実は、ハローキティは創業して14年後に生まれたキャラクターなのです」と、高桑元編集長。

「えっ! 創業してから、そんなに時間がかかっているの?」

「サンリオは、キャラクターを作る会社じゃなかったの?」

さっそく高桑元編集長に、サンリオの成り立ちを語って頂きました。

サンリオが創業した1960年の日本は、戦後の高度成長期。

白黒テレビ・電気洗濯機・電気冷蔵庫といった三種の神器も生まれ、物質的に豊かになってきた時代です。

サンリオは、物質的な満足感ではなく、精神的な満足感を与えるサービスをしたいと考えるようになりました。

そこで、日用品に『かわいい』という付加価値を持たせようと考えたのです。

実用的なコップに、イチゴのイラストをつけてみたところ、大ヒット!

小さな子どもだけでなく、大人の女性たちにも絶大な支持を得ました。

「日用品+かわいい」の組み合わせに、手ごたえを感じたサンリオ。

その頃、流行の兆しがあったイラストレーターの描くイラストに注目します。

1965~70年頃は、水森亜土さんややなせたかしさんたちの描く、ファンシーな絵柄が人気でした。

なかでも、やなせたかしさんとサンリオは『抒情詩(じょじょうし)』を通じて、深いつながりがありました。

抒情詩とは、作者の感情や情緒を主観的に表現した詩のことです。

それまでは、詩といえば抽象的な表現のものが多く、大人にも難解な世界でした。

子どもたちに「美しいものに感動する心」や「人や動植物を思いやる心」をいつまでも持ち続けて欲しいと願っていた、やなせたかしさん。

やなせたかしさんは、時に優しく、時にハッとするタッチの絵柄に、優しい言葉を添えた詩集をサンリオから出版していました。

「日用品に付加価値を与え、人の気持ちに寄り添うグッズを作りたいと考えるサンリオと、やなせたかしさんは目指すところが同じだったのです。 やなせたかしさんと共にサンリオが培ってきたスピリッツは、今日のサンリオの制作するグッズの根底に流れています」と、高桑元編集長。

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