夏に食中毒を引き起こしやすい野菜とは?
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野菜を原因とした食中毒は、加熱処理をせずに生食をしたり、間違った保存方法により、細菌で汚染されてしまったものを食べてしまったりするなどして起きるといわれています。
では、夏に食中毒を引き起こしやすい野菜には、どのようなものがあるのでしょうか。食中毒を引き起こしやすい野菜の特徴のほか、野菜による食中毒を防ぐ方法について、管理栄養士の桜井このさんに聞きました。
水分が多い野菜は注意
Q.夏に食中毒を起こしやすい野菜について、教えてください。
桜井さん「気温や湿度が高い環境で保存すると危険なので、一概に夏だけ注意すればよいというわけではありませんが、やはり生食の機会が多い野菜は特に注意したいですね。
特に、サラダや付け合わせなどでよく使われるキャベツやレタスのほか、ゴーヤやジャガイモ、ズッキーニ、ホウレンソウなどは、野菜の中でも傷みやすいものになります」
Q.今、挙げていただいた野菜は、どのような理由で食中毒を起こしやすいのでしょうか。
桜井さん「これらの野菜には、『水分量が多く、食中毒の原因となる細菌が増殖しやすいため、日持ちしにくい』という共通の特徴があります。
ゴーヤやズッキーニなどのウリ科の植物は、熟しすぎると身の色が濃くなり、非常に苦みも強くなります。これは、『ククルビタシン』という有毒成分が含まれているためで、吐き気や腹痛などを伴うことがあります。
実は、ゴーヤやズッキーニは未成熟の状態で売られているため、熟してしまう前に食べ切ってしまう必要があります。
また、先述の野菜のほかにも、包丁などで切った野菜をそのまま放置してしまうと、断面から劣化が始まり、腐りやすくなるため注意しましょう」
Q.野菜による食中毒を防ぐ方法のほか、食中毒になってしまった場合の対処法について教えてください。
桜井さん「中身の断面が露出していたり、切ったことによって野菜自身の水分や汁気が出てきたりした場合、そこに菌が増殖することで劣化し、食中毒が発生します。そのため、切って小分けにして保存したり、調理したものを保存したりする場合は、早めに食べ切ることを心掛けましょう。
野菜の種類によって保存に適した温度は異なりますが、おおむね5度以下の低温・低湿の環境を好む野菜が多いです。家庭用の冷蔵庫でも、もちろんその環境にはなりますが、開け閉めが多いと温度が上がりやすくなるため、やはり早めに食べ切る方が安心ですね。また生鮮食品を触る前には必ず手を洗い、菌の付着を抑えることも忘れないようにしましょう。
そして、もし腹痛や吐き気など、『食中毒かな?』という症状がみられたら、すぐに医療機関を受診しましょう。細菌の種類によって対処方法も異なるため、自己判断で市販薬を飲むことはせず、医療機関で医師から指示を受けることが大事です」
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食中毒と聞くと、肉や魚介類を真っ先に思い浮かべるかもしれませんが、実は野菜も保存状況や種類によっては、食中毒に陥る危険があるものもあります。
基本的にはやはり鮮度が重要になる食べ物なので、早めに食べ切るというのが最適解のようですね。異臭がしたり、表面にぬめりが発生していたり、見た目がおかしい状態になっていたりした場合は、絶対に食べないようにしましょう。
配信: オトナンサー
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