女子大生との”アパホテル密会”が文春オンラインで報じられた「KAT-TUN」の中丸雄一さんは、所属事務所を通じて謝罪し、謹慎することを発表した。
中丸さんは事務所を通じて「この度、私の軽率な⾏動により関係各所に多⼤なるご迷惑をおかけしていることを⼤変申し訳なく思っております。そして何より、妻に対しては悲しい思いをさせてしまい、後悔の念しかございません」などと謝罪した。
中丸さんは元日本テレビアナウンサーの笹崎里菜さんと今年1月に結婚を発表したばかりだったことから、SNSでも驚きの声が上がっている。
詳細は定かではないが、仮に不貞行為があったとしたら離婚理由や慰謝料の理由となり得る。一般的に相場はどのように決まっているのだろうか。濵門俊也弁護士に聞いた。
●慰謝料の相場は?
今回のケースで、不貞の有無など詳細はわかりませんので、あくまで一般論として解説します。
法律上は、中丸さんと女性は、妻の笹崎さんに対して共に違法な行為をおこなったとして「共同不法行為」による損害賠償責任を負うことになります。不貞をされた側の笹崎さんは中丸さんと相手女性に対して慰謝料を請求することが可能です。
ただし離婚するか離婚しないかで慰謝料の金額は異なってきます。慰謝料は精神的損害に対して支払われるものですから、離婚した場合としない場合とでは、損害の程度が異なると考えられるためです。
一般的に離婚する場合、慰謝料は150〜300万円程度となります。
一方、離婚しない場合には、50万円程度が相場となるでしょう。
●「既婚者と知らなかった」と主張できるか?
不貞関係にあった期間やその態様など様々な要素で具体的な金額は決まることになります。
もっとも、中丸さんと笹崎さんの婚姻期間は半年ちょっとということですから、あまり高額な慰謝料請求は認められないと思います。
これに対し、相手女性が「中丸さんが既婚者と知らなかった」と主張する可能性もあります。
本当に相手が既婚者であることを知らず、知らなかったことに過失がなかった場合には、慰謝料を支払う義務は発生しません。
しかし「相手が既婚者であることを知らなかった」「既婚であること自体は知っていたが婚姻関係は破綻していると聞かされていた」などの主張は実務上ありますが、なかなか裁判所を説得できることは少ないのが実情です。
また、中丸さんと笹崎さんのご結婚の情報は、大々的に報道されていましたので、「中丸さんが既婚者と知らなかった」との言い分は、あまり説得力は認められないと思います。
【取材協力弁護士】
濵門 俊也(はまかど・としや)弁護士
当職は、当たり前のことを当たり前のように処理できる基本に忠実な力、すなわち「基本力(きほんちから)」こそ、法曹に求められる最も重要な力だと考えております。依頼者の「義」にお応えします。
事務所名:東京新生法律事務所
事務所URL:https://www.hamakado-law.jp/
配信: 弁護士ドットコム