“禁断の愛”を育む2人のラブロマンス、再び!? 源氏物語への道も見えてきた|大河ドラマ「光る君へ」第30回

“禁断の愛”を育む2人のラブロマンス、再び!? 源氏物語への道も見えてきた|大河ドラマ「光る君へ」第30回


清少納言が書いた『枕草子』が宮中で評判となる。一条天皇も心を癒されていた。

しかし、このことによって「物語」に力があることが証明されたわけだ。

まひろがその力を発揮するときが近づいている。

「この夏……我らの命も持たぬやもしれぬ……」


為時(岸谷五朗)のセリフにここまで共感したことはない。2024年の夏、我々も「この夏、命持たぬやもしれぬ」と思っていたが、1004年も人々は同じことを思っていたらしい。都を干ばつが襲っていたのだ(当時の気温は何度ぐらいだったのだろう……)。

為時の屋敷でも井戸が涸れてしまい、まひろ(吉高由里子)たちは命の危機を感じていた。

一条天皇(塩野瑛久)が雨乞いをしたものの効果はない。帝が雨乞いをするのは200年ぶりだったというのに。

そこで道長(柄本佑)は隠居していた安倍晴明(ユースケ・サンタマリア)に頭を下げた。晴明が雨乞いする以外に手立てはない、と。道長が自分の寿命を10年差し出したのを引き換えに雨乞いをした晴明。見事、恵みの雨が降り出した。晴明って本当にとんでもない人なのだ。そうなると、本当に道長の寿命も10年奪っているのだろうな……。

広まる、『枕草子』


伊周(三浦翔平)の尽力もあり、清少納言(ファーストサマーウイカ)の書いた『枕草子』が宮中に広まっていた。一条天皇も『枕草子』を読んでおり、亡き定子(高畑充希)に想いを馳せていた。

「生まれ変わってまた定子に会い、心から定子のために生きたい」と言う一条天皇に「どうぞ華やかで楽しかった日々のことだけをお思いください」と伊周が言う。

でも、帝たるものそれだけではいけないのだけれど……ふたりのやりとりを聞いていた隆家(竜星涼)はなんとなく腑に落ちない表情をしている。彼としては、過去ばかりを考えている一条天皇が理解できないらしい。

帝というのは、人々のこれからを考える立場。そんな方が自分の過去ばかりを思っていることは良いとは決して言えない。それを勧める伊周もいかがなものか。伊周は国のことはどうでもよいのだろうな、と思わずにはいられない。

関連記事: