ナスにはどのような栄養素が含まれている?
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キュウリとともに夏野菜として有名なのがナスです。日本では1000年以上も前から食べられているとされ、日本人にとってはとてもなじみ深い野菜の一つでもあります。お盆には、割り箸やつまようじを使い、ナスを牛、キュウリを馬に見立てた「精霊馬」と呼ばれる供え物が作られます。
ところで、ナスにはどのような栄養素が含まれているのでしょうか。ナスの栄養成分やお勧めの調理方法について、管理栄養士の桜井このさんに聞きました。
皮には栄養素が多く含まれている
Q.ナスに含まれる栄養成分について、教えてください。
桜井さん「ナスの栄養成分として特徴的なのは、『ナスニン』という名前の成分です。ナスは皮が紫色になりますが、これは天然色素のアントシアニンの一種でもあるナスニンが含まれているからなんですね。ナスニンを摂取すると、老化の原因にもなる活性酵素の減少のほか、動脈硬化や認知症などの予防にもつながるといわれています。
また、ナスには、むくみ防止やデトックス効果のあるカリウム、腸内環境の改善に役立つ食物繊維、美肌効果のあるビタミンA、ビタミンCなども多く含まれています。
ナスは野菜の中でも比較的水分量が多いのですが、決して栄養が少ないというわけではなく、むしろビタミンやミネラル、食物繊維などをまんべんなく含んでいる栄養豊富な野菜といえますね」
Q.ナスの部位によって、含まれる栄養成分やおいしい部分に違いはあるのでしょうか。
桜井さん「先述のナスニンは皮に多く含まれているため、できれば皮ごと食べていただくのがベストです。また、あまり聞きなじみがないかもしれませんが、ナスのヘタには『プロテアーゼインヒビター』という成分が多く含まれています。この成分は炎症や痛みなどを和らげる効果がありますが、ヘタの部分はトゲもあり食べにくいので、あえて一緒に調理するケースは少ないかもしれませんね」
Q.ナスの栄養成分を効率的に摂取するには、どのように調理するのがよいのでしょうか。
桜井さん「やはり、皮をむかずにそのまま調理していただくことをお勧めします。もし皮が硬過ぎたり、食感がよくないと感じたりする場合は、皮をすべてむくのではなく、しま模様のように一部分だけむくという形にすると、少し柔らかい食感になりつつも、皮の栄養成分も効率よく摂取できるようになるため、煮物やおひたしなどをするときにお勧めです。
また、ナスはあく抜きのために水にさらすこともありますが、あまり長い間さらし過ぎると、必要以上にビタミンなどの栄養素が流出する恐れがあるため、注意しましょう」
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ナスは栄養豊富な野菜であることがよく分かりました。ナスには、体の熱を冷ます効果があるため、ぜひ暑気払いにはナスを一品加えてみて、暑い夏を乗り越えてくださいね。
配信: オトナンサー
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