火山噴火時に役立つ降灰予報!使い方や見方を解説

降灰予報とは

降灰予報とは、火山が噴火した際に「どこにどれくらいの量の火山灰が降るか」を伝える情報です。また、活動が活発化している火山については、噴火していなくても「きょう噴火が起こったら、この範囲に降灰がある」といった事前情報も提供しています。

降灰予報には、噴火前に出す「降灰予報(定時)」と噴火直後に出す「降灰予報(速報)」、実際の噴火規模や気象条件などの観測データを踏まえて計算した「降灰予報(詳細)」の3つがあります。


出典:気象庁「降灰予報

上の図は浅間山の降灰予報(定時)です。見方としては、仮に浅間山で噴火が発生した場合に、灰色の範囲で降灰する可能性があり、赤い斜線のエリアでは小さな噴石が落下する可能性があることを示しています。

降灰予報(定時)は、噴火警報が発表されている火山の中で、噴火によって人々の生活に影響を及ぼす降灰が予想される場合に、3時間おきに発表されます。

実際に噴火が発生した場合、噴火に関する火山観測報を受けて降灰予報(速報)が発表されます。降灰予報(速報)では、1時間以内の降灰量分布や小さな噴石の落下範囲を発表します。

噴火発生後は観測した噴煙高を用いて、精度の高い降灰量分布や降灰開始時刻を計算し、6時間以内の予報を降灰予報(詳細)として発表します。


出典:気象庁「降灰予報の説明

降灰予報では、赤色は多量、黄色はやや多量、灰色は少量と予想される降灰量が色別になっているのも特徴です。

それぞれの色における降灰の厚さや影響、とるべき行動を下の表にまとめています。

このように降灰予報を活用すると、降灰がどれくらいあるかを把握できるため、その時にとるべき行動の判断材料になります。

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