稲葉貴子、太陽とシスコムーンは「最後のチャンス」だった。誹謗中傷に悩んだ過去も

稲葉貴子、太陽とシスコムーンは「最後のチャンス」だった。誹謗中傷に悩んだ過去も

一般会社に就職。社会人マナーがわからず苦労も


――ハロプロ卒業後は、事務所の関連会社に一般会社員として就職されたそうですね。

稲葉「これは会社からの提案で引き受けることにしました。仕事の内容は主にファンクラブのイベント制作です。こういう経験をしてみるのもいいかもしれないし、とりあえず一旦やってみようくらいの感覚でしたね。やったからといって、稲葉貴子が終わるわけじゃないんだし」

――就職=引退というわけではなかったのですね。

稲葉「引退という意識はなかったです。表に出ることも、自分がやろうと思えばできるとわかっていたので。

でも、これまでずっと表に出る仕事しかしてこなかったから、社会人マナーやパソコンの使い方、メ―ルの送り方も何もわからない状態でした。パソコンも最初は指一本でキーボードを押すところから始めましたもん。『!』ってどうやって出すの?ってレベル(笑)」

社会経験のおかげで裏方のノウハウが身についた


――まさにイチから始めた会社員生活。

稲葉「結局、そこで8年くらい働いていました。この経験、めちゃめちゃ活きてますよ。一つのイベントを作りあげる仕事でしたからね。

2014年にはOPDの元メンバーとライブをやろうという話になり、そのユニット『ピリカラ』も10年続いているのですが、実現したきっかけはやっぱり自分が身に着けたノウハウです」

――ライブ会場をおさえたり、宣伝したりも自らできるわけですもんね。

稲葉「その一方で、これまで自分たちのためにスタッフがやってきてくれたことが本当の意味でわかったように思います。表に出る人、裏で支える人、それぞれの役割なので誰が凄いという話ではありませんが、それぞれが全うすることで大きなものが作りあげられる。

なんとなくでわかっていたことですけど、会社員を経験したことで心の底から感じられるようになりました」

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