■夜間尿とは?
夜、トイレに起きるようになるのは、何時頃からでしょうか。
50代後半から1回くらい起きるようになりますが、多くの人は、60歳代になってからのようです。年齢を重ねるごとに夜間尿は増える傾向にあります。敢えて数字にしてみると、
60歳代は1~2回
70歳代は2~3回
80歳代は3~4回
90歳代は4回以上
という感じでしょうか。
夜間時、排尿のために1回以上起きる症状を夜間頻尿といいます。夜間頻尿は、1)多尿・夜間多尿、2)膀胱容量の減少、3)睡眠障害に分類されます。
夜間頻尿の原因は様々言われていますが、はっきりわかっていません。寝る前に水を飲む、目が覚めるたびに水を飲む、ビールなどを飲み過ぎた等の時は、年齢に関係なく夜中に1~2回目覚めますので、1回夜間時排尿するために起きたくらいでは、夜間頻尿の認識を持たないと思います。3回くらい目が覚めると睡眠不足を感じると思いますが、それでも自分が病気だという感覚は持たないと思います。2週間以上毎日4~5回以上夜間尿がある人は、何か疾患が潜んでいるかもしれませんので、専門医を受診してみると良いのではないでしょうか。
■2月に夜間尿が多いのは日較差が原因? 日較差が10℃以上は要注意!
夜間頻尿は、年間を通じてある症状ですが、気温が低くなると回数が増える傾向にあります。立冬から立春までの冬期は気温が低いので、夜間尿は増加傾向にあります。2024年は2月4日に立春です。暦上の季節は春とはいうものの、まだまだ寒さを感じる時期ではありますが、その後徐々に最高気温は高くなっていきます。にもかかわらず、夜間尿は一番多い時期になっています。その原因ははっきりわかっていませんが、長年の臨床経験と東洋医学の視点で考えると、日較差(にちかくさ)が原因の一つではないかと考えます。
2月は最高気温が高くなるものの、最低気温はあまり高くなりません。そのため体温維持が困難になるとされる最高気温と最低気温の差が5℃を超える日が多くなります。10℃以上になると、服装だけでは賄えなくなるため、室温を高くすることや温かい物を食べる等の対策が必要になります。室温を18℃未満で生活している日本人は40%近くいます。寒い時期に冷たいビールや氷を入れた飲み物を飲み、暖かくなるような服装をしていないで生活していると、年齢に関係なく夜間尿は増加すると考えます。
日較差が5℃を超えたら、的確な対策が必要です。住環境や暖房器具の種類によって快適さに違いはありますが、冬に活動時19~21℃、食事時22~25℃、安静時26~28℃の室温で過ごす事が目安です。
詳しくは、JIJICO内にある下記コラムを参照戴きたく思います。
「18℃未満の室温で生活すると危険!?寒い部屋は死亡率が増加!!」
配信: JIJICO