女子SPA!で大きな反響を呼んだ記事を、ジャンルごとに紹介します。こちらは、「結婚」ジャンルの人気記事です。(初公開日は2019年8月19日 記事は取材時の状況)
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「不倫の恋」は、既婚男性と独身女性の時代を経て、どちらも既婚のダブル不倫時代となっている。だがもちろん、既婚男性と独身女性、既婚女性と独身男性の組み合わせもある。なかなか表面に出てこない既婚女性と独身男性はどうやって恋に落ち、どんな結末を迎えているのだろうか。
最初は同情から、「一度きり」のつもりだった
「相手は、親戚から紹介された家庭教師なんです」
重い口を開いたのは、都内在住のリエさん(44歳)だ。2年ほど前、私立中学受験を目指していた長男のためにと家庭教師を頼み、やってきたのが彼だった。大学4年生だったが、就職するつもりはなく、大学院に行くか休学して放浪の旅に出るか迷っているという。
「浪人して大学に入ったから、当時23歳でした。若いくせに妙な色気のある青年でね、かわいいかと思うと生意気なことを言ったりする。最初から私のことを『リエさん』と呼んで、『結婚のなれそめは?』なんて言うんですよ。だけどイヤミがない。不思議な子でした」
生活費は仕送りしてもらっていないのでバイトをしていると聞き、「ごはんくらいならいつでも食べにいらっしゃい」と言った。週に3回の家庭教師以外にも、ときおり彼は現れた。夫も彼を気に入り、ふたりで飲みに行ったりもしていたらしい。
弟の交通事故に憔悴しきった彼
そんな彼がある日、昼間、突然やってきた。
「連絡すればよかったのに。いなかったらどうするつもりだったのと言うと、いなかったら帰るからいいんですとうなだれている。とりあえず上がってもらって彼の好きなコーヒーをいれても、表情は暗いまま。
しばらくたって、ようやく話し始めたんですが、その前日、東京にいる彼の弟が交通事故にあって意識不明だという。彼は寝ずに見守り、田舎の両親が駆けつけてきたのでちょっとだけ時間をもらってやってきた、と。どんなに心細い思いをしたんだろうと、思わず彼を抱きしめました。すると彼が急にキスしてきたんです。拒絶できない雰囲気でした」
かわいそうだと思ったのは事実だが、「リエさんが好きだ」と言いながら抱きついてくる彼をかわいいと感じたのも事実。
「最後まではダメと拒否したんですが、すでに身体が反応してしまって(笑)。重いものを抱えているときって、人肌で癒やされることもあると思うんです」
彼は「少しほっとした」と帰っていった。だがこれがきっかけで、その後もふたりは身体を重ねる関係になってしまう。
配信: 女子SPA!