国内最高峰として、屈指の知名度を誇る東京大学。近頃ではクイズ番組やバラエティ番組を中心に、現役東大生や東大OB・OGのタレントが多く活躍。背負う看板が大きいからこそ、その発言や行動は、ときに世間で思わぬ波紋を巻き起こすことがあります。
2020年度ミス東大で現在はタレントとしても活動する神谷明采さん(24歳)と、東大法学部を卒業し、弁護士兼コメンテーターとして活躍する三輪記子さん(47歳)。2人は過去に週刊誌でグラビアのページを飾り、世間の顰蹙(ひんしゅく)を買ったという共通の経験を持ちます。
グラビアを披露することを決めた東大生
――2023年12月、神谷さんが週刊誌『FRIDAY』誌上で水着グラビアに挑戦したことが、SNS上で大きな話題を呼びました。称賛の声もある一方、「東大行ってまでグラビアか」などの声も上がり、物議を醸しました。その10年前の2013年、三輪さんが『週刊プレイボーイ』でグラビアに挑戦したときも、2ちゃんねるやSNSで同じように批判の声が上がっています。今回、対談を行う前にそれぞれのグラビア記事を双方にお送りしましたが、それを見てお互いにどんな印象を持ちましたか。
三輪:神谷さんのグラビア写真、どれもすごく良かったです。ネット上の論争を見ていて感じたのは、世間がグラビアに向ける視線はこの10年間変わっていない、ということ。私のときは、「弁護士だったら普通グラビアはやらない」という論調で、とくに同業者から批判されることが多かったんです。
でも、それって弁護士を上に、グラビアを下に見るという発想ですよね。「弁護士」を「東大生」に言い換えても、構図は一緒。「東大生」が「グラビア」に挑戦すると話題になるのは、肩書や職業への観念的な序列があってこそだと思いました。
神谷:三輪さんのことは同じ大学の大先輩として認識していました。私もこんな身体に憧れます。自分がグラビアに出た時と比較して感じたのは、社会の変化ですね。
私のグラビアに対しては、おっしゃるように賛否両論ありましたが、中には「東大生が何やってもいいじゃん」というポジティブな声も一定数あったんです。これが10年前であれば否定の声の方がより大きかったのかもしれないなと、お話を伺って感じました。
グラビアに出たのは「売れるため」(神谷)vs「面白いから」(三輪)
――そもそもお2人はなぜグラビアに挑戦したのか、改めて経緯を教えてください。
三輪:弁護士になりたての頃、時間があったので『週刊プレイボーイ』誌上で連載されていたリリー・フランキーさんの人生相談に応募したところ、運良く採用されたんです。その時同席していた編集さんから声をかけていただき、グラビアに挑戦することになりました。
それまで女医でグラビアに出た人はいたけれど、弁護士はいなかったそうなんですね。そのグラビアがきっかけでテレビ番組に出演し、それを見ていた今の事務所の関係者から声をかけられ、メディアの活動を始めることになりました。
神谷:そんな急にグラビアって誘われるものなんですね。すごいです。私がグラビアをやったのは、はっきり言って「売れるため」です。ミス東大になった大学1年のときもグラビアのお誘いをいただいたんですが、当時は「過剰な露出はしたくない」という気持ちのほうが大きくて、断っていました。
ただ、その後は苦戦する時期が続きました。ミス東大として一度仕事に呼んでもらえても次につながっていかず、3年に上がった頃は俗に言う「2周目(の仕事)が来ない」状態になってしまった。それで「何でもやります」という姿勢で仕事を受けていくことにしました。
グラビアもその一環です。私にとってグラビアは「仕事」の側面が大きいのでお聞きしたいのですが、三輪さんは普段、どんな基準で仕事を選ばれてるんですか?
配信: 女子SPA!