三四郎(小宮浩信、相田周二)は、そろって東京都出身の珍しいお笑いコンビだ。滑舌が絶望的に悪い小宮は練馬区、相田は荒川区出身。成城学園中学高等学校時代の同級生だ。そろって高等学校へ進学したが、小宮は2年生の時に留年。相田の1学年後輩となって、卒業した。
同校は、日本のビバリーヒルズと呼ばれる世田谷区にある中高一貫教育校。有名人では山口もえや及川光博、そして2世タレントが多く、歌手の森山良子の息子の森山直太朗、世界的指揮者の小澤征爾の息子の小澤征悦、第84代内閣総理大臣の小渕恵三の娘の小渕優子衆議院議員、高島忠夫と寿美花代夫妻の息子の髙嶋政伸&政宏ほか、枚挙にいとまがない。
そんな母校で小宮がもっとも興奮したという「有名人とのつながり」は、“昭和を代表するアイドル歌姫”山口百恵だ。留年したことによって、夫で俳優の三浦友和との間に生まれた長男でシンガーソングライターの三浦祐太朗と高2で同じクラスになったのだ。
ちなみに山口といえば、1976年から翌年にかけて放送され、三浦とともに出演したドラマ「赤い衝撃」(TBS系)が現在BS—TBSで再放送中。今の韓国ドラマのお手本となったとも言われる「赤いシリーズ」における初主演作で最高視聴率は32・6%を記録した伝説のドラマだ。もっか「山口百恵の再来」とも呼ばれ、人気上昇中の若手女優・河合優実とも相まって再注目されている感もあるが、そんな山口と三浦は、は1980年に結婚。84年に祐太朗、85年に次男で俳優の三浦貴大が誕生して、2人とも成城の卒業生。小宮は83年生まれだが、ダブったことで祐太朗とクラスメイトになった。芸能ライターが言う。
「隣の席になったことがあったそうですが、放課後まで一緒に遊ぶという仲には残念ながら発展しませんでした。小宮さんには、自分は先輩だという変なプライドがあったかもしれません。仲が良かったのは、前川清さんの長男でシンガーソングライターの紘毅さん。自宅にエレベーターがあって、地下にプロジェクターやピアノがあるリアル豪邸だったそうです」
山口百恵に色めき立ったのは、アイドル全盛期を知る教師たちのほうだった。親と教師と生徒の三者面談があった日、小宮親子の前が百恵親子という順番。廊下で横に並んで、一緒に待っていたのだ。小宮は百恵の栄華を知らないが、親がそわそわ。自分たちの面談になって入室すると、担任の先生たちも大興奮。面談時間20分のうち、およそ15分は「この空間に山口百恵がいたのよ。すごいことじゃない!?」と持ちきり。小宮の面談は5分程度で終わったという。
在校期も卒業後も、三浦一家と距離を縮めることはなかった小宮。芸人としては、テッパントークのネタを失って残念か。
(北村ともこ)
配信: アサジョ