虚偽告訴罪とは?構成要件と被害を受けたときの対処法

虚偽告訴罪とは?構成要件と被害を受けたときの対処法

5、虚偽告訴罪で処罰された実例

虚偽告訴罪で実際に犯人が処罰された事例としては、大阪市で起きた、男女ふたり組の犯人らによる痴漢でっち上げ事件が有名です。

この事件は、犯人らが示談金目的であらかじめ犯行計画を立て、犯人(女性)が突然、近くに居た男に痴漢されたと訴え、そこに目撃者として犯人(男性)が登場し「尻を触っているのを見た」と供述する、という流れで発生しました。

もっとも、供述の食い違いなどから加害者に仕立て上げられた男性が一方的に処罰される結果とはならず、最終的に犯人(女性)が犯人(男性)から持ちかけられた話であることを打ち明け、自首し、完全なるでっち上げ事件であったことが明らかになりました。

6、虚偽告訴罪が起こりやすいケース

ここからは、虚偽告訴罪が起こ りやすいケースについてご紹介します。

(1)痴漢トラブル

既にご紹介した大阪市での事件のように、女性がある特定の男性に対し、『触られた!』と主張をすることで、実際には痴漢をしていないその男性の刑事処分を要求するケースです。

(2)嫉妬や怒りからの報復

誰しも、会社内での人間関係のトラブルや、友人知人関係での仲違いなどにより、その相手に報復したいと思うこともあるでしょう。

しかしながら、報復として虚偽の内容で被害届を提出すれば、虚偽の告訴等に該当します。

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