5、個人情報漏洩で実害が生じた場合は弁護士に相談
今回はTポイントカードで個人情報が第三者に提供されるのをストップするための手続きもご紹介してきましたが、何も設定を行わなければ標準では第三者提供が有効な状態になっており、提携先のトラブルなどで思わぬ個人情報漏洩の被害に遭う可能性もゼロではありません。
2003年に個人情報保護法が成立して以来、2015年に行われた法改正も経てますます個人情報を慎重に扱う流れが定着してきてはいるものの、残念ながら企業が持っている顧客データを不正に売買しようとする情報屋はいつの時代にも存在するものです。
もし万が一、みなさんの個人情報がそういった悪用の対象となり、実際に危険な目に遭うなどの実害が生じた場合には、速やかに弁護士へ相談を行いましょう。
被害の大きさによっては個人情報を流出させてしまった企業などに対して損害賠償請求をすることができ、さらなる被害を防ぐための対策などについても法的な観点からアドバイスを得ることができます。
特に企業を相手に交渉を進めていく場合、ほとんどのケースで相手方には企業の内情を熟知している顧問弁護士がついているため、個人で対応を行おうとしても限界があり、企業側にとって有利な条件で強引に話を進められてしまうことも多いものです。
みなさんが本来得られるはずの利益をきちんと守るためにも、こちら側も弁護士を味方につけてしっかり戦略を練っていきましょう。
まとめ
Tポイントカードでの個人情報の第三者提供は、あくまでも利用者にとって価値のあるサービス向上をはかることが目的であり、個人情報保護法にも則った範囲で運用されているため、それ自体が法的に問題になるものではありません。
ただ、ご紹介したように提供先の企業はすでに100社を超えており、今後も増え続けていくことが予想されます。
そういった中で何かしらの流出トラブルが発生し、みなさんの個人情報が悪用されるというリスクを無視できないこともまた事実です。
「なるべくそのリスクを下げておきたい」という場合、Tポイントカードではインターネット上からいつでも第三者提供の停止を行う手段も用意されています。
また、実際に個人情報漏洩の被害に遭ってしまった場合は、弁護士に相談することでそれ以上の被害を食い止め、みなさんの利益を守るための対応策を一緒に考えていくこともできます。
今回お伝えした内容を参考に、ぜひみなさんも普段利用中のサービスで自分の個人情報がどのように取り扱われているのか、この機会に今一度見直してみてください。
監修者:宮本健太弁護士
【経歴】
立教大学法学部卒業
東京大学法科大学院修了
司法修習(東京)修了
【専門分野】
交通事故のほか、労働災害事件、夫婦間の問題、労働問題などの一般民事事件を主に担当しています。
ご依頼者様の利益を最大化させることを念頭に、職務に取り組んでおります。
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