子どもに経済学を身につけてほしいと考える保護者の方が増えているようです。今回は、まずは大人も経済学の基礎をおさらいしながら、子どもが経済学を学ぶメリット、経済教育の現状、教え方のポイント、楽しみながら経済学を学べる児童書や絵本などを紹介します。
※記事転載元:KIDSNA STYLE(株式会社ネクストビート)
まずは大人が知ろう。「経済学」とは
経済学とは、社会の中で資源がどのように配分され、経済活動がどのように行われるかを研究する学問です。
具体的には、消費、投資、生産、分配、貿易など、私たちの日常生活に密接に関連するテーマを扱います。経済学を学ぶことで、社会の仕組みやお金の流れを理解でき、将来的に正しい金銭感覚や意思決定能力を養うことができます。
経済学は二つの主な分野に分かれます。一つは「ミクロ経済学」で、これは個人や企業がどのように意思決定を行い、資源を配分するかを分析します。
もう一つは「マクロ経済学」で、国全体の経済成長、失業、インフレーションなどの大きな経済問題を扱います。これらの知識は、日常生活だけでなく、社会全体の動きを理解するためにも役立ちます。
また、近年の経済学のトレンドとして、気候変動や貧困問題など、社会的課題を解決するための「持続可能な経済学」や「行動経済学」に注目が集まっているようです。
これらは従来の経済理論に加えて、人々の行動や社会の変化を考慮したアプローチを取り入れています。これにより、より現実的で実用的な経済政策やビジネス戦略が提案されるようになっています。
経済学は難しそうに思えるかもしれませんが、基本的な考え方を理解することで、日常の生活や仕事に役立つ知識を得ることができます。
保護者が経済学の基礎を理解しておくことで、子どもにも自然と経済の重要性を教え、将来に役立つ視点を提供することができるでしょう。
子どもが経済学を学ぶメリット
「まだ早いのでは?」「お金の話は話しにくい……」など、子どもが早いうちから経済学に触れることに抵抗がある保護者の方はいるかもしれません。
ここでは子どもが経済学を学ぶことで得られるメリットについて考えます。
正しい金銭感覚や教養が身につく
子どものうちから経済学を学び、経済の基本を理解することで、正しい金銭感覚や幅広い教養が自然と身につくことにもつながります。
低年齢のうちは、どのようにおこづかいを使うべきか、どのように貯金をするべきかといった、日常生活で必要な知識を得るだけでも十分でしょう。年齢とともに経済学の学びをより深めることで、社会の動きや経済政策についても理解が深まり、将来にわたって健全な金銭感覚を持つ大人に成長することが期待できます。
成長していくにしたがって、SNSや知人を通じて闇バイトやマルチ商法などにアクセスするリスクもあるなか、正しい経済や金融の知識は子どもを守る強固な盾になるかもしれません。
問題解決能力が高まる
子どものうちから経済の基本原則を知ることで、世の中の動きや政策の影響を理解する力が身につき、生活や仕事での判断力を向上させることができます。
子どもは経済学に触れながら実社会での問題解決能力を高めることで、ビジネスや生活など将来に幅広く役立つ知識とスキルを身につけることができるでしょう。
また、経済の重要性を理解することで適切な判断材料が増え、長期的な目標を持ってライフプランを構築することにもつながるでしょう。これにより、安心して暮らせる未来を築くための基礎が培われます。
世の中の仕組みを知り社会性が身につく
経済学を学ぶことで、子どもは世の中の仕組みや社会の動きを理解する力を養います。
経済活動を通じて、供給と需要、価格の決定、国際貿易などの基本的な原理を学ぶことができ、これらの知識が社会性を育むことにもつながります。
ニュースで報じられる経済問題や政策の影響を理解し、自分の生活や社会全体にどのような影響があるかを考える力が身につきます。
経済学を学ぶことで、子どもはより広い視野で世界を見ることができ、社会に貢献できる人材への第一歩を踏み出すことにつながるかもしれません。
配信: ASOPPA!