「若年性アルツハイマーになりやすい人」の特徴はご存知ですか?医師が徹底解説!

「若年性アルツハイマーになりやすい人」の特徴はご存知ですか?医師が徹底解説!

若年性アルツハイマーになりやすい人とは?Medical DOC監修医が若年性アルツハイマーになりやすい人の性格・初期症状・末期症状・原因・セルフチェック法・予防法などを解説します。

≫「若年性アルツハイマーの初期症状」はご存知ですか?なりやすい人の特徴も解説!

監修医師:
村上 友太(東京予防クリニック)

医師、医学博士。福島県立医科大学医学部卒業。福島県立医科大学脳神経外科学講座助教として基礎・臨床研究、教育、臨床業務に従事した経験がある。現在、東京予防クリニック院長として内科疾患や脳神経疾患、予防医療を中心に診療している。
脳神経外科専門医、脳卒中専門医、抗加齢医学専門医。日本認知症学会、日本内科学会などの各会員。

「若年性アルツハイマー」とは?

若年性アルツハイマー病とは、65歳未満で発症するアルツハイマー病を指します。アルツハイマー病は年齢を重ねるほど発症しやすくなる疾患で、65歳以降は5年ごとに有病率が倍増するとされており、65歳未満で発症する割合は少なくアルツハイマー病全体の5~6%とされています。一方で65歳未満に発症する認知症の中でアルツハイマー病が占める割合は比較的高く、イギリスで行われた研究では30-64歳で発症した認知症の中で34%がアルツハイマー病であったと報告されています。
若年性アルツハイマー病は現役で勤務している世代に発症する認知症であり、65歳以上で発症する認知症に比べて、発症者本人やその家族に与える影響はより大きなものになるため、注意が必要です。ここでは、若年性アルツハイマー病はどのような人になりやすいのか、予防法や対策はあるのかなどについて解説いたします。

若年性アルツハイマーになりやすい人の特徴

頭部外傷歴のある方、接触スポーツのプレーヤー

脳挫傷を発症したことのある方や接触スポーツなどで繰り返し頭部に強い衝撃を受けている方は、若年性アルツハイマー病を発症しやすいと報告されています。ヘッドギアなどの防護具をつけることである程度衝撃を軽減することはできますが、十分に衝撃を防ぐことは困難であるため、接触スポーツなどの頭部に強い衝撃がかかるような行為は避ける方が望ましいでしょう。

アルツハイマー病の家族歴がある

アルツハイマー病の原因遺伝子にはAPP遺伝子変異、PSEN1遺伝子、PSEN2遺伝子などが知られていますが、そのほとんどが常染色体優性遺伝であり、1/2の確率で遺伝します。特にPSEN1遺伝子変異では家族性アルツハイマー病の多く(最大50%)を占めるとされており、平均の発症年齢も43歳と若いため、血縁者に若年発症の認知症の方が複数名いる場合には注意が必要です。

60歳以上

アルツハイマー病の一番のリスク因子は加齢であり、60歳未満でアルツハイマー病を発症することは稀であるといわれています。60歳未満でもアルツハイマー病の方はいますが、年齢が高くなるほど、若年性認知症の中でアルツハイマー病が占める割合が高くなると考えられます。

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