『水曜日のダウンタウン』最終回ドッキリが“企画力”以上に大成功したワケ。炎上ギリギリで勝負する力とは?

『水曜日のダウンタウン』最終回ドッキリが“企画力”以上に大成功したワケ。炎上ギリギリで勝負する力とは?

炎上をかわしギリギリを見極める力に磨きが

10年間にわたって、他にはない斬新で過激な企画で人気を得てきた『水曜日のダウンタウン』。過去には企画が批判の対象となり、炎上を繰り返してきたこともあった。

ただ、その歴史の中で、スタッフは炎上になるかならないか、ギリギリのラインを見極める力が非常に強くなっていると感じる。

今回の番組終了のデマもそうだが、今年5月に放送した、歯の無い人をスカウトする「歯無し運動会」など炎上してもおかしくない企画だ。しかし、スタッフだけでなく出演した芸人のロケの立ち回りもうまく、一般人とトラブルにならない調整を行える体制がしっかり出来ているように感じた。

また、今年3月に放送した「清春の新曲、歌詞を全て書き起こせるまで脱出できない生活」という企画もそうだが、タレント・一般人問わず対象となる人を激怒させない、ギリギリの笑って許せるラインをうまく突けるセンスにより磨きがかかっている。

だからこそ攻めた企画にも挑戦でき、高い人気を維持できているのだろう。

出演芸人が炎上を収めたことも。今後も過激な企画に期待!

ちなみに、最近では2024年1月に放送した「テレビのロケが一度も来たことのない店、東京23区内にも探せばそこそこある説」で、店主への芸人の失礼な態度や演出の問題で炎上を起こしたことがあった。

この時は、この企画の出演者だったトム・ブラウンのみちおが、ロケで訪問した店に後日訪れたことをXで報告し視聴者の怒りを収めている。

芸人が番組のフォローをSNSでするのは珍しいが、スタッフと芸人がタッグを組み、いい番組を作ろうという熱い思いを感じられるのは『水曜日のダウンタウン』の魅力となる。今後も、攻めの姿勢は崩さないままで、炎上を起こさない微妙な塩梅でおもしろい企画を作ってくそうだ。

これまで過激なものから知的好奇心を満たすものまで、さまざまな企画を放送してきた『水曜日のダウンタウン』。番組が終了することは無いようなので、今後も笑って感動できる企画を作ってわれわれを楽しませてほしい。

<文/ゆるま小林>

【ゆるま 小林】
某テレビ局でバラエティー番組、情報番組などを制作。退社後、フリーランスの編集・ライターに転身し、ネットニュースなどでテレビや芸能人に関するコラムを執筆

関連記事:

女子SPA!
女子SPA!
女子SPA!は出版社・扶桑社が運営する30~40代女性向けのWebメディアです。恋愛、結婚、仕事、育児、さまざまな人間関係や価値観など…“リアルを生きる女性たち”に役立つ情報をお届けします。
女子SPA!は出版社・扶桑社が運営する30~40代女性向けのWebメディアです。恋愛、結婚、仕事、育児、さまざまな人間関係や価値観など…“リアルを生きる女性たち”に役立つ情報をお届けします。