「内視鏡検査(大腸内視鏡・胃カメラ)の前日の食事」についてよくある質問
ここまで内視鏡検査(大腸内視鏡・胃カメラ)の前日の食事について紹介しました。ここでは「内視鏡検査(大腸内視鏡・胃カメラ)の前日の食事」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
内視鏡検査前日にパンを食べてしまったら検査結果に影響しますか?
伊藤 陽子(医師)
パンの種類により影響度は変わります。具のないロールパンや、プレーンの食パンなら消化しやすいため、結果に影響しないでしょう。しかしクロワッサンやパイなど油が多いパン、菓子パン、総菜パンは消化し切れず、検査に悪影響が出ます。
内視鏡検査は3日前から食事に気をつけたほうがいいですか?
伊藤 陽子(医師)
3日前から食事に気を付けると、万全の態勢で検査が受けられます。消化能力は個人差があり、消化しにくい脂質や消化できない食物繊維がなかなか排出されないことがあります。少しでも検査の邪魔になる残留物を取り除くためには、3日前から「食物繊維、脂質を控える」生活は効果的です。特に前回の内視鏡検査で胃腸の残留物があった方は、3日前ルールを厳守して下さい。
大腸内視鏡や胃カメラ前日の食事の量は少ない方がいいですか?
伊藤 陽子(医師)
空腹に耐えられるなら、少ない量のほうがより効果的です。特に、食が細い方や胃もたれしやすい方は消化能力が低下しているので、前日の食事は少なめを意識しましょう。しかし半日以上絶食するので、過度に減らすのは良くありません。
内視鏡検査の前日は飲酒をしても大丈夫ですか?
伊藤 陽子(医師)
飲酒はできません。アルコールには腸の動きを促すはたらきがあり、検査中に胃腸から出血するリスクを上げてしまいます。大事故の原因になるので、前日、当日の飲酒は絶対に止めましょう。
編集部まとめ 内視鏡検査(大腸内視鏡・胃カメラ)の前日の食事は白米、うどんが最適!
内視鏡検査の前日は白米、うどんなど食物繊維と脂がない、精製された穀物が原料のものを選びましょう(パスタ除く)。
おかずには豆腐や魚肉の練り物、少量の脂身が少ない肉にして、野菜などは食べないと割り切ると、食事管理が簡単です。この2つさえクリアできれば問題ありません。
内視鏡検査では、胃腸の内容物がない状態で行う必要があります。もし内容物が残っていると、それが邪魔をして正しい診断ができません。命に係わる疾患を見逃すおそれがあるので、食事内容と食事時間は厳守しましょう。調理が難しい場合は、専用のレトルト食もあります。
「内視鏡検査(大腸内視鏡・胃カメラ)」で考えられる病気と特徴
「内視鏡検査(大腸内視鏡・胃カメラ)」から医師が考えられる病気は6個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。
消化器科の病気
胃がん
大腸内視鏡検査では大腸ポリープ、大腸がんなどを発見できます。胃カメラでは胃潰瘍、胃ポリープや胃がんの発見に繋がりますが、内視鏡検査では観察しにくいスキルス胃がんもあります。胃や腸の不調がある場合、いろいろな病気が考えられるため、まずは消化器内科へ行きましょう。
参考文献
上部消化管内視鏡検査(食道・胃・十二指腸内視鏡)と治療(日本消化器内視鏡学会)
胃がんについて(がん情報サービス)
配信: Medical DOC
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