そもそも枝豆とは? 大豆と何が違うの?
暑い夏に冷えたビールのお供として欠かせない、「枝豆(えだまめ)」。食べ始めたら止まらない!という人も多いのではないでしょうか。夏のおつまみの代表格ですが、栄養が豊富に含まれていて普段のおかずにも取り入れてほしい食材の一つです。この記事では、枝豆の栄養や食べ方について解説したいと思います。
枝豆は、読んで字のごとく、枝ごと収穫した未成熟な大豆です。枝についた実を食べるため「枝豆」と呼ばれています。つまり、もとは大豆と枝豆は同じもの。ですが、食品および栄養の分類では、大豆は豆類、枝豆は野菜類に属しています。枝豆は、大豆と野菜の栄養の“いいとこどり”をできるのが最大の特長です。また、大豆にはない栄養素や大豆よりも豊富に含まれる栄養素もあります。
▲ビタミンB群、ビタミンC、メチオニンがトリプルでアルコールの分解を助けあう枝豆。鬼に金棒のおつまみと言えそう。
枝豆には注目の栄養成分がいっぱい!
●たんぱく質・脂質
「畑の肉」と称される大豆と同様に、良質なたんぱく質を豊富に含んでいます。枝豆10さや分(25粒)のたんぱく質は1.5gで、野菜なのに牛肉(肩ロース)こま切れ・切り落とし1枚分よりも多め(※1)。一方、脂質は牛肉よりも少なく、高たんぱくかつヘルシーと言えます。また、枝豆の脂質に含まれるレシチンは、神経伝達物質の合成を助ける働きがあり、不足すると疲労や不眠、免疫力低下、動脈硬化などを招く原因となります。
●イソフラボン・サポニン
大豆の若豆ならではといえる栄養成分が、このイソフラボンとサポニン。ご存知の通り、女性ホルモンに似た働きをするのがイソフラボンです。サポニンは高い抗酸化力があり、血圧やコレステロール値を下げる機能性が注目されています。
●ビタミンB群・メチオニン
枝豆には、ビタミンB1、B2、ナイアシンなどのビタミンB群が多く含まれています。お酒を飲むと肝臓で大量のビタミンB群が消費されてしまうため、おつまみとして枝豆から補給するのは理にかなっていると言えます。ビタミンB1には疲労回復を促す働きもあります。また、必須アミノ酸のメチオニンも豊富に含まれ、ビタミンB群やビタミンCとともにアルコールの分解を助け、肝臓の負担を軽減してくれます。
●β(ベータ)-カロテン・ビタミンC・葉酸
大豆にはほとんどない栄養成分がβ-カロテンとビタミンC、大豆よりも多く含まれているのが葉酸です。β-カロテンは皮膚や粘膜の健康を守る抗酸化作用があり、ビタミンCは日焼けやストレスをケアしてくれる働きに加え、前述した通りアルコール分解のサポート役もこなしてくれます。さまた、葉酸は赤血球をつくり貧血を防いだり、細胞の生産や再生を助けたりする働きがあります。
(※1)参照:『日本食品標準成分表(八訂)増補2023年版』、奥嶋佐知子監修『食品の栄養とカロリー事典 第3版』女子栄養出版部より/枝豆10さやの正味重量15g(さやを除いた重量 25粒)のたんぱく質含有量1.5g・脂質(トリアシルグリセロール当量)0.9g、牛肉肩ロースこま切れ・切り落とし1枚(10g)のたんぱく質含有量1.4g質(トリアシルグリセロール当量)2.5gを比較
配信: LASISA