学生時代に食べていた“金欠飯”
バイトの給料日前で、本当にピンチ……。学生時代と言えば、「何を食べたいか」ではなく「何か食べられるものを……」と考えていた人も多いのではないでしょうか。今では働いていて、ラーメンでも焼き肉でも好きなものを好きなときに食べられるという人も、あの頃の“金欠メシ”をふいに懐かしむタイミングはあるでしょう。そんな、学生時代の金欠飯に関するアンケート結果を参照しつつ、実体験も併せて紹介します。
「マイナビ学生の窓口」が2016年、全国の学生400人を対象に行った調査「お金がないときに食べていた料理」では、トップ5は「しょうゆご飯」9人、「ツナマヨ丼」10人、「玉子丼」17人、「卵掛けご飯」39人、「もやし炒め」43人となっていました。もやしというと、スーパーで20~30円ほどで売っている金欠学生の強い味方で、たまにセールになると「10円台だった、超ラッキー!」ということもある頼もしい食材。もやしを大量に買った日には、もやし炒めにもやしのみそ汁、もやしナムルなど“もやし尽くし”だったという人もいるのではないでしょうか。続いて多かったのは、卵掛けご飯、玉子丼といった卵を使ったメニューです。ただ一部には「本当に金欠だと卵は買えない」という声もあります。ここからは、都内在住の男性Cさん(30代)若かりし頃の金欠メシを紹介していきます。
(1)
料理をあまりしないCさん。もっぱらカップ麺に頼っていたようで、スーパーの激安カップ麺のおともに米農家の実家から送られてきた米を茶碗いっぱいの“マンガ盛り”にして頬張っていたと話します。炭水化物 × 炭水化物を胃もたれせず食べられる胃袋はさずが大学生といったところでしょうか。
(2)
業務用スーパーには大量に入った激安の焼きそばがある、とCさんは語ります。「あれは金欠時の強い味方!」とのことで、激安焼きそばのおともはキャベツだそう。焼きそばを“レンチン”して蒸している間にキャベツを炒めて、焼きそばを投入しソースを掛ければ完成です。一見ありきたりなメニューと感じる人もいるかもしれませんが「業務用スーパーの焼きそば」であることに意味があるのだとか。質以上にあくまで“量”を優先するところが金欠メシらしさと言えるのでしょうか。
(3)
スーパーでたまに見掛ける、割引シールが貼られた菓子パン。ただでさえ心強い値付けの菓子パンがさらに値引きされていたら、お金のない学生にとってはお宝のような存在だとCさんは目を輝かせます。1袋に8本ほど入ったスティックパンは、当時特に大量に食べていた思い出の味、と感慨深い様子。
学生自体の金欠メシは人それぞれ。今となっては良い思い出という人も多いのでは? 学生時代はアルバイトをしても光熱費や家賃など多くの出費に回ってしまい、仕送りがあってもやりくりが下手で月末はお金がカツカツ、という経験をした人は少なくないでしょう。そんな中で自分独自の金欠メシを考えて、自分にとってはおいしく満足なひとときを過ごした経験はその後の財産になります。
お腹ペコペコでどうしようもない中スーパーに行き、財布の中身で買えるものを探したあの日々。ふと思い出す懐かしの金欠メシを、初心に返ってもう一度、思いっきり頬張ってみるのもたまにはいいかもしれません。
(イチジュ)
配信: LASISA
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