すぐに病院へ行くべき「レビー小体型認知症の初期症状」
ここまではレビー小体型認知症の初期症状を紹介してきました。
以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。
認知機能が低下したり、寝ている時に大きな声を出したり、体の動きが悪くなったりする場合は、脳神経内科へ
記憶力の低下がみられるようでしたら脳神経内科、精神科を受診してください。
ただしレビー小体型認知症の場合は、初期には記憶障害が目立たないことがあります。
記憶以外の認知機能の低下(理解力、判断力、注意力など)、寝ている時に大きな声を出しす症状(レム睡眠行動異常)、実際にはいない人や動物などが見える(幻視)、震えや体の動きが悪くなったりする症状(パーキンソン症状)、便秘・尿失禁・立ちくらみなどの症状(自律神経障害)があるような場合も病院を受診するようにしてください。
受診・予防の目安となる「レビー小体型認知症」のセルフチェック法
・幻視がある場合
・パーキンソン症状がある場合
・がんこな便秘、嗅覚の低下、立ちくらみがある場合
レビー小体型認知症の治療法
レビー小体型認知症の根本的な治療は残念ながらありません。しかし、レビー小体型認知症は徐々に症状が悪化してしまう病気であるため、できるだけ早期に発見して治療をする必要があります。レビー小体型認知症の進行を止めたり、治すことはできませんが、治療をすることで症状を緩和し本人や家族も生活しやすくなります。
薬物治療
認知症治療薬としてドネペジルという薬を使います。アルツハイマー型認知症でも同様の薬を使います。ドネペジルはアセチルコリンという脳内物質の量を維持することで、記憶に関する機能を保ちやすくなることが期待できます。
ふるえ、体を動かしにくいといったパーキンソン症状が出てくると、日常生活に支障が出てきます。パーキンソン症状を緩和するためにパーキンソン病治療薬を使います。
睡眠中に大きな声を出す、手足をはげしく動かす、あばれるといったレム睡眠行動障害がみられる場合は、薬を使って症状をおさえます。
リハビリテーション
パズルや計算問題などで脳を刺激したり、好きな音楽を聴いて気持ちを落ち着かせることは有効と考えられます。
レビー小体型認知症ではパーキンソン症状により歩くことに支障が出てくることが多いです。ストレッチや歩行訓練を体力に合わせて行うことで、歩行能力を維持することが重要です。
配信: Medical DOC