離婚は回避できる?離婚を避けるための具体的な方法まで解説

離婚は回避できる?離婚を避けるための具体的な方法まで解説

3、離婚したくない場合にはどのように行動したらいい?

では、夫(妻)から離婚を切り出されたものの、あなたとしては離婚したくない場合どのように行動したらいいでしょうか。

(1)まずは冷静になる

突然、離婚を突きつけられると動揺してしまうのも無理はありません。

また、離婚を突きつけたパートナーも冷静ではないことが多いでしょう。

このような状況において二人で感情的になって言い合いをしても、何も解決しません。

感情的な対立がエスカレートすると妥協して和解することも難しくなり、離婚という結末を迎えてしまう可能性が高くなります。

相手が感情的になっていたとしても、まずは自分が感情を抑えて冷静になり、相手方の話に耳を傾けてみることが大切です。

そうして初めて、解決策を考えることも可能になってきます。

本格的に協議をするのは、それからでも遅くはありません。

(2)相手方が離婚したいと思っている原因を知る

冷静になってひと息ついたら、「なぜ相手は離婚したいと考えているのか」という原因を探り、理解しましょう。

原因が分かれば、それをどのように解消するべきかという方法が見えてきます。

そして、その原因を解消できれば離婚を避けることができる可能性が出てきます。

たとえば、あなたが家事をしないことを相手が気に食わないと思っているのであれば、家事を今まで以上に行うようにするというように、原因が分かれば問題の解決につとめることができるのです。

(3)自分の気持ちを見つめてみる

相手の言い分が把握できたら、ご自身の気持ちも見つめてみましょう。

前記「1」で、よくある「離婚したくない理由」をご紹介しましたが、あなたはなぜ離婚したくないのでしょうか。

相手に対してまだ愛情があるのなら、離婚回避のために献身的な努力をする意味もあるでしょう。しかし、子どもの存在や経済的な問題、孤独感への不安、体裁などが理由で離婚を拒んでいるのであれば、一度、考え直してみた方がよいでしょう。

愛情のない形式的な結婚生活を続けるよりも、有利な条件で離婚した方が結果的には幸せになれる可能性もあるからです。

(4)相手方を変えようとしない

どうしても離婚したくないというご自身の気持ちを確認したら、具体的に解決策を考えていくことになります。

その際、相手方を変えようとは考えないことが大切です。人の気持ちを強制的に変えることはできません。「離婚してほしいのなら慰謝料1,000万円を支払え」、「別れるくらいなら死ぬ」などと無理なことを言っても、相手方の心はますます離れていくだけでしょう。

離婚を回避して夫婦関係を改善するためには、まず自分自身が変わることが先決です。

そのためにも、相手方の言い分に耳を傾けて、ご自身のことで改善できることは改善していきましょう。

そうして、相手方に「これなら、やり直せるかもしれない」と思ってもらうことで、愛情や信用を回復させていくことが大切です。

(5)離婚届不受理申出をしておく

以上の対処法とは別に、市区町村役場で「離婚届不受理申出」をしておきましょう。

これは相手方が勝手に離婚届を出したとしても受理をしないでもらうための申出です。

この申出をしておけば相手が離婚届を勝手に提出しても受理されず、知らぬ間に離婚されていたという事態を避けることができます。

4、離婚したくない場合に夫婦関係を修復できるケース

相手方が離婚をしたいと思っている原因が分かったとしても、それが深刻であれば残念ながら、夫婦関係を修復するのが簡単ではないということもあり得るでしょう。

ここでは、夫婦関係を修復できる見込みがあるかどうかを見極めるためのポイントをご紹介したいと思います。

(1)不倫や浮気はない

相手が誰かと不倫や浮気をしているという場合、相手に再び振り向いてもらうのは難しいかもしれません。しかし、そうでないのであれば、夫婦でコミュニケーションをしっかりととることで夫婦の溝を埋めてくことも十分可能でしょう。

(2)経済的な問題

たとえば、夫がリストラにあった、事業に失敗したというような経済的な問題であれば、夫婦や家族が協力することによって、離婚という選択肢を選ばずに済む場合も多いでしょう。

(3)子どもに愛情がある

たとえ相手があなたに対する興味や愛情を失っていてもお子さんには愛情がある場合は関係改善の可能性があります。

お互い子どもの親としてどう協力して子どもを育てていくかなどの会話をきっかけに夫婦としての関係も修復できることもあるでしょう。

(4)生活費を入れている

離婚をしたいと言った後も相手方がしっかりと生活費を入れているような場合も関係改善の可能性はあると言っていいでしょう。

本当にあなたに興味がない、どうでもいいと思っているのであれば、生活費を入れません。

生活費を入れるというのは責任感の表れといえるからです。

(5)DV・モラハラがない

相手方が肉体的・精神的にあなたを虐待する場合は冷静な話し合いが期待できませんし、そもそもあなたの身が危険です。したがって、この場合はむしろ速やかに離婚したほうがいいでしょう。

しかし、DVやモラハラがなければ、しっかりとした話し合いが可能でしょうから、関係改善の糸口もつかめるかもしれません。

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