【転職】「給与上がらない」理由でOK? 人事のプロが“教える”3つのワケ

20代後半から30代半ばの人が、給与が上がらないのを理由に転職を検討しても問題はないのでしょうか。人事のプロが解説します。

最初だけ高い報酬で、その後の伸びが鈍化する場合も

 また、中途採用時には「前職と比べてイコールorベターで報酬提示をする」という「常識」があります。そうしなくては、給与アップを望んで転職活動をしている人を採用できないからです。

 しかし、ここにも落とし穴があります。入社時の給与が高かったとしても、その後、給与が順調に上がるかどうかは分からないということです。先述の通り、企業は基本的に市場価値を気にしながら報酬水準を決めているので、多くの会社の給与テーブルは似通ったレベルになっています。

 それにもかかわらず、入社時に高い報酬を提示されているということは、その後の伸びが鈍化する可能性が高いということです。まるで「釣った魚には餌をやらない」というようなひどい話に聞こえるかもしれませんが、よくある現実です。

「給与に不満がある」のは「昇進間近」である可能性

 そもそも「給与に不満がある」というのはどういう状態でしょうか。自分が社内で発揮している能力や出している成果に比べて、もらっている給与にギャップがあるということだと思いますが、実は「昇進間近」の人が最も大きなギャップを感じるのです。

 なぜならば、多くの企業が昇進時に大きな給与アップを行う仕組みになっているからです。昇進によって、給与が大きく上がる前は「釣り合わない」と思っても不思議ではありません。

 自分の能力や成果を正確に認識した上で給与ギャップを感じているのであれば、あなたはもう少しでマネジャーや部長になるかもしれないのです。

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