「卵巣がんが再発した場合の症状」はご存知ですか?治療法も解説!【医師監修】

「卵巣がんが再発した場合の症状」はご存知ですか?治療法も解説!【医師監修】

卵巣がんの再発についてよくある質問

ここまで卵巣がんの再発について発症原因や治療方法などを紹介しました。ここでは「卵巣がんの再発」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

卵巣がんが再発した場合どのような症状が出ますか?

阿部 一也 医師

初回の切除手術でがん細胞を完全に取り除くことができなかった場合や、がん細胞がほかの臓器や部位に転移して増殖した場合は、再発の可能性があります。転移先の部位によって症状は異なりますが、卵巣がんが再発した場合の一般的な症状には、腹痛・食欲不振・体重減少などがあげられます。手術後には、腸閉塞・リンパ嚢胞・リンパ浮腫などの合併症が起きることがあるかもしれません。発熱・痛み・嘔吐など、不快な症状は我慢せず担当の医師や医療スタッフに相談してください。

卵巣がんの再発を予防する方法はありますか?

阿部 一也 医師

再発した場合は、抗がん剤を使用した薬物療法が主な治療法です。維持療法と呼ばれる再発予防の化学療法には、PARP阻害薬による内服治療・ベバシズマブによる点滴治療・両者を組み合わせた治療があります。

編集部まとめ

卵巣がんは早期発見が難しいがんの1つであるため、進行した段階で見つけられることも少なくありません。

治療には切除術と抗がん剤治療を行いますが、がんの転移が広範囲に及んでいる場合は先に化学療法を行ってがんを小さくしてから手術する場合もあるでしょう。

手術だけで完治することは稀で、再発率は3分の1におよびます。そのため、手術後にも引き続き化学療法を行うのが一般的ですが、卵巣がんのような婦人科のがんには使えない抗がん剤はありません。

卵巣がんは、術後も経過観察をしながら根気強い治療が必要となります。再発した場合でも自分らしいQOLを大切に、担当の医師に相談しながら無理せず治療を進めてください。

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