心筋梗塞の予防法
バランスの良い食事
心筋梗塞の予防には、塩分の摂取を控え、動物性脂肪を避けたバランスの良い食事が大切です。塩分は血圧を上昇させるため、6グラム以下に抑えることが推奨されます。動物性脂肪は動脈硬化を促進するため、魚を含むタンパク質源を選ぶと良いでしょう。また、野菜や海藻を多く含む食事はミネラルを豊富に摂取でき、高血圧を防ぐのに役立ちます。ごはんの大盛りは避け、穀物の過剰な摂取による血糖値の急上昇を防ぐことも重要です。
適度な運動
動脈硬化の治療・予防として、早歩きやウォーキング、ジョギング、水泳などの軽い有酸素運動を30分以上、週3~4回程度行うことが推奨されています。日常生活での早足や大股での歩行、階段の利用は、無理なく続けられる有効な運動法です。エスカレーターやエレベーターの代わりに階段を利用する習慣をつけることで、日々の身体活動量を増やすことができます。
薬物療法
既に高血圧、糖尿病、脂質異常症などの診断を受けている場合、医師の処方に従い適切に薬を服用しましょう。正常な血圧、血糖値、脂質の数値を維持することで動脈硬化を予防し、心筋梗塞発症を防ぐことができます。
ストレスを避ける
精神的、身体的ストレスは心筋梗塞のリスクを増大させます。十分な睡眠を取ること、散歩やヨガなど自分に合ったリラックス法を身につけること、休暇を取ることなどによりストレスを軽減できます。
また、ストレスが原因で不健康な生活習慣に走ることがあります。暴飲暴食、喫煙量の増加など、ストレスがかかった時に自分がしてしまう不健康な生活習慣に気付き、修正することが大切です。
「心筋梗塞の前兆」についてよくある質問
ここまで心筋梗塞の前兆を紹介しました。ここでは「心筋梗塞の前兆」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
足に心筋梗塞の前兆となる症状は現れますか?
豊島 大貴 医師
通常、心筋梗塞の前兆は胸の痛みや不快感として現れることが多いですが、症状は足にも現れることがあります。足の症状としては、冷感やしびれ、痛み、時には歩行時の足がつるなどの血流不足が示唆される徴候が挙げられます。これらは心筋梗塞の直接的な前兆というよりは、末梢動脈疾患などの循環器系全体の問題を示唆している可能性が高いです。しかし、これらが心筋梗塞のリスクを高める状況の一部である可能性があるため、こうした足の症状があれば、循環器内科への受診をおすすめします。
左肩に心筋梗塞の前兆となる症状が現れる原因を教えてください。
豊島 大貴 医師
左肩に感じる痛みや不快感は、心筋梗塞の放散痛かもしれません。これは、心臓が刺激を受けると、その痛みが肩や腕にある神経を通じて左肩に放散するために生じます。症状は肩こりや筋肉痛と誤解されがちですが、他の心筋梗塞の前兆と組み合わさっている場合、特に注意が必要です。
配信: Medical DOC