膵臓がんを予防する可能性のある食べ物
それでは、ここからは膵臓がんを予防する可能性が示されている食べ物について解説していきます。
野菜
野菜には多くの抗酸化物質、ビタミン、ミネラルが含まれており、これらは細胞の損傷を防ぎ、がんの発生を抑える効果があります。特に緑黄色野菜は、ビタミンCやベータカロテンが豊富です。ほうれん草、ケール、ブロッコリー、にんじんなどがあります。
新鮮な果物
果物にも、多くのビタミンCや抗酸化物質が含まれています。これらの抗酸化物質には、がん細胞の成長を抑制する効果があります。特にベリー類はポリフェノールという抗酸化物質も豊富に含まれます。ブルーベリー、ラズベリー、オレンジ、リンゴなどがあります。
ナッツ
ナッツには健康的な脂肪、ビタミンE、抗酸化物質が豊富に含まれており、これががん予防に寄与するとされています。
75,680人の女性を対象にした前向き研究で、ナッツ類を週2回以上28g摂取した人は、膵臓がんの発症リスクが有意に低下していました。ナッツ類には、アーモンド、くるみ、カシューナッツ、ピスタチオなどがあります。
全粒穀物
全粒穀物には、食物繊維が豊富に含まれており、がんリスクを低減させることが示唆されています。地中海式ダイエットとがんリスクに関する研究では、全粒穀物が膵臓がんを含むいくつかの種類のがんに対する保護効果がわかりました。全粒穀物としては、玄米、オートミール、全粒小麦パン、キヌアなどがあります。
ビタミンDを豊富に含む食品
ビタミンDには、細胞の増殖を抑えたり、細胞死を促進したりする作用によって、がんを予防できる可能性が考えられています。
このビタミンDが、膵臓がんの予防や治療にも役立つ可能性を示す研究結果が出つつあります。鮭、マグロ、卵黄、強化ミルクなどにはビタミンDが豊富に含まれています。
膵臓がんを発症した際に効果的な食べ物
膵臓がんの治療には、化学療法や放射線治療、手術があります。いずれの治療も体に大きな負担をかけるため、健康的な食事や栄養を維持することが難しくなります。そこで、膵臓がんを発症した際に、治療に耐えられる体力を維持するために効果的な食べ物についてご紹介します。
高タンパク食品
脂肪分が少なく、タンパク質を豊富に含む食品を摂りましょう。タンパク質は細胞の修復や免疫システムの正常化を助けます。鶏肉や魚、卵、ナッツ類、また大豆製品や低脂肪乳製品などがあります。
消化しやすい食べ物
膵臓がんの治療では、抗がん剤などを使用したり、手術をしたりすることも多くあります。副作用で消化に影響が出る可能性があるので、消化しやすい食べ物を選ぶようにします。
例えば、細かく刻んだり柔らかく茹でたりした食べ物が良いでしょう。
全粒穀物品
全粒穀物には、複合炭水化物と食物繊維が豊富に含まれています。これらは身体にとって優れたエネルギー源となるでしょう。オートミールや全粒粉パン、玄米などがあります。硬いパンなどの場合には、ミルクに浸すなどして食べやすく工夫すると良いでしょう。
色鮮やかな野菜や果物
カラフルで、皮ごと食べられるような野菜や果物は、抗酸化物質を多く含みます。ファイトケミカルとも言われ、がんの治療を受ける上で役立つでしょう。野菜や果物を、1日5回位以上食べるようにしましょう。
不飽和脂肪酸
不飽和脂肪酸は、細胞の成長を助け、臓器を保護するために役立ちます。例えば、オリーブオイルやキャノーラオイル、アボカド、ナッツ、魚に含まれる脂などがあります。
配信: Medical DOC