膵臓がんを発症した際に避けた方が良い食べ物
それでは、膵臓がんを発症した際に避けた方が良い食べ物も解説していきます。
消化が難しい食品
膵臓がんの治療中には、消化機能が低下していることがあります。そのため、赤身の肉や豚肉、生野菜などの食べ物は避けた方が良いでしょう。
高脂質な食べ物
揚げ物や脂っこい食べ物は、消化不良を引き起こす可能性があります。例えば、生クリームや肉の脂などの摂りすぎには気をつけましょう。
高糖質な食品
膵臓がんの患者さんは、糖分の多い食べ物を消化することが難しい場合があります。飴や甘い炭酸飲料、ケーキなどの食べ物は血糖値を上昇させる可能性があります。また、栄養に乏しいこともよくありますので、甘いものを食べたい場合には栄養価の高いものに置き換えるようにしましょう。
過剰なカフェイン
がん治療中には、脱水症状を防ぐために十分な水分摂取が必要です。一方で、過剰なカフェイン摂取は脱水症状を起こす可能性があります。コーヒーや紅茶、一部の栄養ドリンクといったカフェインを多く含む飲み物の飲み過ぎは避けるべきでしょう。
アルコール
膵臓がんの治療中には、飲酒は避けるべきです。抗がん剤の中には、アルコールによってその効果が強くなったり弱くなったりする可能性があるものもあります。また、アルコールによって膵臓に負担をかけることも懸念されます。ビールやワイン、ウイスキー、焼酎などは避けましょう。
膵臓がんの予防法
膵臓がんを予防するために効果的と考えられる方法について述べていきます。
禁煙する
タバコは膵臓がんのリスクを確実に上げることが分かっています。がんを予防するためには、タバコを吸わないようにしましょう。禁煙が難しい場合には、禁煙外来などの専門医に相談することも効果的です。
健康的な体重を維持する
男性の場合、肥満が膵臓がんのリスクを上げる要因となる可能性があります。
具体的には、BMI(body mass index)が30以上の場合です。女性ではデータ不十分となっていますが、肥満が大腸がんのリスクをほぼ確実に上げることが分かっています。他のがんを防ぐためにも、エネルギーの過剰摂取を避け、適度に運動するなどして肥満にならないようにしましょう。
糖尿病にならないようにする
糖尿病はほぼ確実に膵臓がんのリスクを上げることが分かっています。
新たに糖尿病と診断された人は、膵臓がんを発症するリスクが8倍高いという研究結果もあります。糖尿病の予防のためには、食べ過ぎやアルコールの飲み過ぎに気をつけ、運動し、禁煙することが大切です。また、野菜や大豆製品、海藻、きのこを摂ることも効果的です。
節酒する
日本人のためのがん予防法の一つに、節酒が挙げられています。
膵がん以外に、飲酒には肝細胞がん、食道がん、大腸がんと強く関連していることが分かっています。お酒は、純エタノール換算で、1日あたり23g程度までにしましょう。
膵臓の疾患がある場合には定期的にチェックする
膵臓がんには、前癌病変と呼ばれる病変や腫瘍があります[1] 。例えば、膵上皮内腫瘍性病変(PanIN)、膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)、粘液性嚢胞性腫瘍(MCN)などです。こうした病気がある場合には、定期的にかかりつけ医で診察を受けましょう。これにより、病変が膵臓がんになる前に治療を受けられ、膵臓がんの予防へとつながることが期待できます。
配信: Medical DOC