廃墟のような元鳥専門ショップで過ごす鳥たち、不潔な環境でも…… 救い出せない現実に「あまりに劣悪な状態」「腹が立って、涙が出ます」

廃墟のような元鳥専門ショップで過ごす鳥たち、不潔な環境でも…… 救い出せない現実に「あまりに劣悪な状態」「腹が立って、涙が出ます」

 廃墟と見間違えるくらい劣悪な環境で過ごしている鳥たちがいます。そこは元ペットショップで、営業していたころからひどい状況だったといいます。保護活動をしているX(Twitter)ユーザーが見つけて投稿し、驚きの光景に記事執筆時点で11万件表示され、「なんで…」「信じられない」の声が上がっています。

廃墟のような鳥専門ペットショプ

 投稿者は、愛鳥さん向けの農薬不使用のご飯や玩具の販売、また傷ついた鳥を保護・治療して里親へつなぐ保護活動を行っている「べるを商店」さん(@bellwo5963)。

 問題の店舗は、栃木県にある鳥専門のショップ。べるを商店さんは、営業していた2023年当時に訪れたときの様子を「初めて見たときは廃墟かと思いました」「まさか営業しているなんて思ってもみませんでした」と振り返っています。

エアコンなし、清掃もしていない……

 夏場でもエアコンがなく、鳥たちのケージは汚れまみれで明らかに管理されておらず、健康や安全が保てないような状態でした。鳥たちの様子からご飯や水も最低限だったようです。

廃業しても鳥たちはそのまま

 この劣悪な環境にあるショップを発見した人がまず栃木県の動物愛護センターに連絡し、その後、保護活動を行うべるを商店さんに同店舗について共有。べるを商店さんからも動物愛護センターと話をしてから間もなく、この店舗は廃業する方向だという話を聞きます。

 そして現在は廃業という形(2024年4月1日付の第一種動物取扱業者登録一覧表にはそのショップの名前がない)になっています。しかし、販売資格を失った現在も、鳥たちの環境は変わらず残されたままです。

 べるを商店さんによると、家禽(ニワトリ)、鳩、フィンチ、インコなど、外から確認できるだけでも30羽はいると思われ、何度も譲ってもらえないか交渉したそうですが、元店主は「渡さない」の一点張り。動物愛護センターにも相談しましたが、“個人の所有物”のため、強制的に引き上げることもできないとのこと。

鳥たちを救いたい

 どうしても譲ってもらえないなら――鳥たちの健康を心配するべるを商店さんは、ボランティアで清掃だけでもさせてもらえないかと考えているとして、今後もこの元鳥専門ショップに足を運ぶつもりだといいます。

 衝撃的な光景に、Xでは「腹が立って、涙が出ます」「ひどすぎる」「ここまでして手放さない理由がわからない…」といった声が上がり、もどかしい状況に「行政が入ってもダメなんて…」「この状況でどうにも出来ないのはあまりにもおかしいですね」などの声が寄せられています。

 問題を抱えたペットショップが廃業になった先にもまたこんなつらい現実があるという事実……。ペットショップの生体販売に対する人々の意識は徐々に変わりつつありますが、改めてその課題の多さを垣間見た気がします。

 べるを商店さんはX(@bellwo5963)のほか、Instagram(@belwo5963)YouTubeチャンネル「べるを商店」で保護した鳥たちの様子などを発信。農薬不使用のご飯や玩具、また寄付による保護活動の支援はオンラインショップで受付中で、ほかにもAmazonのウィッシュリストでの支援も可能です。

 9月8日には、神奈川県・横浜市で保護鳥さんの譲渡会「べるを商店譲渡会 in YOKOHAMA」が開催予定。こちらはカフェや物販コーナーありのイベントとなっており、興味のある人はオンラインショップやSNSをチェックするといいでしょう。

べるを商店さんが重病の鳥たちを保護する理由

画像提供:べるを商店(@bellwo5963)さん

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