がん

がん

がんの前兆や初期症状について

がんは前兆なく無症状で進行していき、ある程度進行したところで突然症状があらわれることが多いのが特徴です。

【がんの進行の仕方】

正常な組織

正常な組織の中に、遺伝子が傷ついた(変異した)異常な細胞ができる

異常な細胞の中で複数の遺伝子の変異が蓄積して増殖が止まらなくなり、腫瘍(かたまり)を作る

浸潤:異常な細胞が、基底膜(上皮と間質の境目にある膜)を越えて広がる

転移:血管などに入り込んで全身に広がる

がんの種類によって症状が異なりますが、いずれの種類でも見られる症状としては、不調の持続や体重の減少などが挙げられます。他にも、発熱や黒い便、皮膚の黒ずみ、まぶたの腫れ、長引く咳などがあらわれることがあります。

がんの検査・診断

がんでは次のような検査を実施し、検査結果に基づいて診断が下されます。

血液検査
血液の成分を知ることで、がんの可能性があるかどうかが分かります。ただし、血液検査だけでは可能性の範囲にすぎないため、他の検査との併用が必要です。

腫瘍マーカー
腫瘍マーカーとは、がん細胞が増殖したときに作り出される物質のことです。腫瘍マーカーの数値を計測し、がん発症の可能性や発症部位を検査します。しかし、がん以外の病気や加齢、薬剤、飲酒などが数値に影響している場合があるため、複数の腫瘍マーカーを検査しつつ、他の検査と併用する必要があります。

内視鏡検査
食道や胃に内視鏡を入れて、内側の状態を直接観察する検査方法です。すでにがんの発症が判明している場合は、がんの広がりや大きさも調べられます。また必要に応じて、組織を一部採取して検査する場合もあります。

画像検査
CTやMRI、PETといった画像検査で、がんを発見することができます。また、治療中の効果判定やがんの悪性度を診断する目的としても画像検査は行われます。

マンモグラフィ(乳房X線検査)
乳房にX線を照射して、乳房内のがんを見つける検査です。乳腺の重なりによる病変の見逃しを避けるために、乳房を板で圧迫することで薄く伸ばし撮影します。

超音波検査
がんのある場所や形、大きさなどを確認する検査です。超音波を送受信する機器をあてて、体内の組織や臓器から跳ね返ってくる超音波を画像に反映します。前立腺や子宮、肝臓など幅広い臓器を、被ばくの心配なく検査が可能です。

子宮頸部細胞診
子宮の入口である子宮頸部に、異常な細胞がないかを調べる検査です。医師がブラシやヘラで細胞を採取して、顕微鏡でがんの疑いがないかを確認します。

HPV検査
ヒトパピローマウイルス(HPV)がないかを調べる検査です。HPVには発がんリスクの高いものと、発がんリスクの低いものがあるため、HPVが発見された場合はどちらに該当するかを確認します。

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