不安神経症

不安神経症

不安神経症の前兆・初期症状について

不安神経症では、仕事や家庭環境などによる何らかの不安を抱えており、自律神経や筋肉の緊張を招いて以下のような精神・身体症状がみられます。

集中力が続かない

落ち着かない

身震い

発汗

口渇

筋肉の緊張、痛み

うずき

動揺

めまい

疲れやすい

喉の異物感

頻尿

息苦しさ

寝つきにくい

中途覚醒

など

不安神経症の検査・診断

不安神経症が疑われる場合には、問診が中心に行われます。

問診では、家庭や経済面、仕事上で過剰な不安や心配がないか、不安や心配に加え、緊張感や落ち着かない感じ、筋肉の緊張などがないかなどを詳しく調べます。

不安神経症でみられる症状は他の精神疾患と似ていることもあり、場合によっては他の疾患との鑑別が困難なケースもあります。

また、患者さんが主に身体症状を訴え、精神科以外の一般診療科を受診し、診断が遅れるケースもあります。そのため、医師は精神症状だけでなく、身体症状も鑑みながら複合的に診断を行います。

不安神経症のチェックリスト(診断基準)

不安神経症の診断基準には、米国精神医学会の「精神障害の診断と統計の手引き第5版(DSM-V)」が用いられることが一般的です。
具体的には、以下に該当するような場合に不安神経症と診断されます。

少なくとも6カ月間、家庭や仕事、学校生活などに対して過剰な不安や心配がある

心配をコントロールすることができない

不安や心配は以下の3つ以上を伴っている

落ち着かない

疲れやすい

集中力が続かない

イライラする

筋肉が緊張している

睡眠障害がある

不安や心配がパニック障害や分離不安障害、外傷後ストレス障害の発症中に生じるものではない

不安や心配、身体症状が著しい苦痛を伴ったり、仕事や社会生活に支障を来したりしている

不安や心配、身体症状がカフェインなどの特定の物質や何らかの疾患の作用によるものではなく、気分障害や広範性発達障害の発症中に生じるわけでもない

(出典:AMERICAN PSYCHIATRIC ASSOCIATION 「DIAGNOSTIC AND STATISTICAL MENTAL DISORDERS FIFTH EDITION DSM-5」P222)

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