【「男はつらいよ」55周年】“寅さん”渥美清の貴重な素顔は「今で言うエコな人だった」!記者が回顧

 8月27日、渥美清主演の大ヒット映画「男はつらいよ」の55周年記念ファン大感謝祭が、聖地・葛飾区内の映画館で開催された。

 同シリーズを手掛けた映画監督の山田洋次氏が出席。同作で「くるまや」の店員・三平を演じた俳優・北山雅康が司会を務めた。

 この日集まった300人のファンは、それぞれに「寅さん」グッズを身に着け、背広や帽子などで寅さん=車寅次郎に扮したファンも少なくない。そんなファンを見渡しながら、山田監督は「今ごろ寅さんはどこを旅してるんだろうと思っていたけど、今日はこんなにいっぱい帰ってきてくれたんだね」と嬉しそう。

 そして「これを作った55年前、この作品がこんなにヒットするなんて。企画年は会社が乗り気ではなかった。でもどうしても作りたかった。作っている時は、気持ちは、元気なかったね。失敗したら僕、監督降りないといけないかもしれない。失敗したらおしまいかなって」と不安な船出だったことを明かした。

「渥美さんは大スターでありながら、芸能活動に私生活を持ち込まない、プライベートは謎に包まれた部分の多い俳優でした。渥美さんが亡くなった年、追悼の企画記事を取材することになりまして、その中で、渥美さんの自宅近くにあるお菓子屋さんから話を聞くことができました。ある冬、贈答用の菓子箱を指して“これが欲しいけど箱はいらないよ”とおっしゃったそうです。けれども、人様のところへ持っていくなら、せめて紙袋に入れたら…と店主が言うと、それも断って箱の中の菓子を次々と着ているコートや背広のポケットに入れたんだそうです。今の時代なら、まさにエコな人ですね」(週刊誌記者)

 このエピソードひとつとっても、渥美さんのお人柄が偲ばれる。

 結果、シリーズは長年愛され、今でもしばしば再放送されている。山田監督は、「僕は真面目な映画だと思っていたから真面目に作った映画を笑ってもらえることが僕にとって幸せだったね」と噛み締めていた。

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アサジョ
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