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台風は毎年のように日本に襲来し、浸水や洪水、土砂災害をはじめ、暴風や高波、高潮などの被害をもたらしています。
台風は夏と秋によって動き方や性質が異なり、気をつけるポイントも変わってきます。この記事では、秋の台風シーズンに注意すべきことや押さえるべきポイントをわかりやすく紹介します。
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秋の台風の特徴
秋の台風の特徴として以下の4つが挙げられます。
・動きが速い
・暴風になりやすい
・秋雨前線の影響で大雨になりやすい
・本州を直撃して広い範囲に被害が起こりやすい
それぞれの特徴を解説します。
動きが速い
秋の台風の動きが速いのは、日本の上空付近で強く吹いている西風(偏西風)に流されるためです。
台風は太平洋高気圧の縁を沿ってゆっくり北上したあと、偏西風に乗って東に進みます。夏は日本の上空に偏西風が吹いておらず、台風を流す風が弱いため、ゆっくりと北上します。
暴風が吹きやすい
秋の台風で暴風が吹きやすいのは、台風固有の強い風に台風の移動速度が加わるためです。
特に台風の進行方向右側は、台風の風向と台風の移動の向きが重なるため、暴風になりやすいという特徴があります。
秋雨前線の影響で大雨になりやすい
秋は日本列島に秋雨前線が停滞し、梅雨のような秋の長雨をもたらします。台風が日本に接近する前から、台風の暖かい湿った風が秋雨前線を刺激するため、台風接近前から大雨になります。
本州を直撃して広い範囲に被害が起こりやすい
秋の台風は日本付近で進路を東向きに変えるため、本州の広い範囲に被害をもたらします。
特に九州付近まで北上してきた台風が東に進路を変えた場合、台風が日本を横断することになり、西日本から東日本にかけて広い範囲で暴風雨となります。
配信: 防災ニッポン