加齢や夏の紫外線、心身不調などで失われる髪のツヤやなめらかさ。こうした髪の悩みには、トリートメントをうまく使うことで再びツヤを与えることが目指せます。元美容師の筆者が、自宅で簡単にできるケアを紹介します。
自宅でできるケアとは
おすすめしたい「リバースケア」とは、通常の“シャンプーからトリートメント”の順番を逆にした、トリートメントしてからシャンプーするヘアケア方法のことです。トリートメント成分が髪に潤いを与えつつ、シャンプーによる摩擦を防ぐことで高いヘアケア効果が期待できます。
リバースケアに期待できる効果には次のようなものがあります。
・ダメージ毛をケアする
・シャンプーの摩擦ダメージを軽減する
・カラーの退色を抑える
・なめらかな指通りになる
・スタイリング剤が落ちやすくなる
トリートメントを先にすることで、髪が潤いツヤツヤになるため、髪のパサつきが気になる人におすすめのヘアケアです。他にも、髪が広がる、絡まりやすい、くせ毛がまとまらない、静電気が気になるといった人にもリバースケアは効果的です。
リバースケアのやり方をご紹介します。髪のパサつきが気になったら試してみてください。
【必要なもの】
・洗い流さないトリートメント
・ブラッシング用のくし
・日常的に使うシャンプー&トリートメント
リバースケアの手順は次の通りです。
(1)
髪が乾いた状態で毛先、中間、根元の順にブラッシングします。ブラッシングには毛の絡まりをほどき、付着したフケや汚れを落とすことで、トリートメントを浸透させやすくする効果があります。使用するブラシは、獣毛ブラシ(豚や猪の毛を使ったブラシ)のような目の細かいものが良いでしょう。
(2)
「洗い流さないトリートメント」を、乾燥しやすい毛先を中心に塗ります。ダメージが気になる箇所に塗っても良いですが、頭頂部には塗らないよう気をつけましょう。頭頂部にトリートメントを塗ると髪に重さが出るため、ボリュームダウンしやすくなります。
トリートメントを塗布したら成分が髪になじむまで10分ほど時間を置きます。トリートメントの種類はどんなものでも良いですが、オイル系のトリートメントならなお良いです。「アルガンオイル」や「ホホバオイル」といった、保湿力が高い植物性のオイルがおすすめです。
(3)
先ほど塗った洗い流さないトリートメントの上から重ねるように、毛先を中心に「洗い流すトリートメント」を塗ります。その後、トリートメントを塗った部分を目の粗いコームを使ってとかしましょう。洗い流すトリートメントは髪に潤いを与えるだけでなく、ヘアオイルの油分による髪のベタつきを防ぐ効果があります。
(4)
洗い流すトリートメントを軽く流してから、いつものシャンプー&トリートメントをします。シャンプーを十分に泡立てたら、頭皮を中心に洗いましょう。このとき、毛先をこすらないように気を付けます。洗い終わったら、ベタつきが残らないようしっかりと洗い流してください。その後、いつも通りトリートメントをして丁寧に洗い流します。
(5)
タオルで十分に水分をふき取ったら、洗い流さないトリートメントを中間~毛先に塗ります。塗ったところを目の粗いコームでとかし、トリートメントを均一に伸ばします。
(6)
根元、中間、毛先の順番で乾かします。根元から中間の毛を乾かしている間に毛先は乾いてくるので、毛先のドライは短時間で大丈夫です。特に毛先は傷みやすいので、直接熱風を当てて乾かさないようにしましょう。
※ ※ ※
リバースケアの頻度は週に1~2回がベストです。洗い流さないトリートメントを使用せず、シャンプーとトリートメントの順番を入れ替えるだけなら毎日行ってもOKです。リバースケアを試して、ツヤのあるサラサラ髪を目指してみましょう。
(蛯原もえ香)
配信: LASISA
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