フィナステリドの副作用は?
どのような薬でも副作用がおこる可能性はあります。フィナステリドは副作用が少ないといわれていますが、その日の体調や併用している薬との飲み合わせによって、突然症状が現れるかもしれません。
ここでは、フィナステリドの代表的な副作用を6つ紹介します。当てはまる症状がないか確認してみてください。
リビドー減退
リビドー減退とは、性欲が低下する症状のことです。フィナステリドの効果によりDHT(ジヒドロテストステロン)の数が減り、ホルモンバランスが乱れてしまうことが原因だと考えられます。
なお、臨床試験では1.1%の割合で症状がでたそうです。男性機能が低下する副作用のなかでは頻度が高めですが、全体でみると副作用としては少ない頻度といえるでしょう。
ですが、リビドー減退は薬を中止しても症状が持続したという報告があるため、症状に気付いたら早めに医師に相談しましょう。
勃起機能不全
EDとも呼ばれる勃起機能不全は、満足な性交が行えない状態が維持される男性機能障害の一つです。
リビドー減退に次いで、0.7%の割合で症状がでたそうです。ホルモンバランスの影響や心理的な要因が関係して症状がでる可能性があり、薬が原因であるか判断が難しいと考えられます。
射精障害
射精障害は1%未満の割合でおこります。射精障害の種類は以下のとおりです。
膣内射精障害
早漏・遅漏
逆行性射精
射精反射がないなど
一番頻度が高いのは膣内射精障害といわれており、原因はさまざまです。フィナステリドが原因である場合はやはり、ホルモンバランスの乱れが関係していると考えられます。
精液量減少
精液量減少は射精障害と同様に1%未満の割合でおこります。ホルモンバランスの乱れから知らずしらずのうちに症状が発現するかもしれないため、日頃から精液量に変化がないか注意しておくとよいでしょう。
不妊の原因になる可能性があるため、気になる症状があれば医師に一度相談するようにしてください。
そう痒症
そう痒症とは、見た目には何も症状がないにも関わらず、痒みを感じる症状がでることです。全身が痒くなることや、頭だけに限局して痒くなることがあるそうです。
また、頻度不明でおこる副作用であり、原因についても十分に解明されていません。
ミノキシジルのような血管拡張作用のある薬であれば、血行がよくなることで一時的な痒みを伴うことがありますが、そうでない場合は原因を探るためにも医師に相談するようにしましょう。
発疹
発疹とは、皮膚にぶつぶつや赤みなどの色の変化をもたらす症状のことです。特定の薬が原因でおこる発疹のことを薬疹といいます。発疹は頻度不明の副作用で、フィナステリドに限らずどの薬でも生じる可能性がある副作用です。
発疹と薬疹は原因の特定が難しいため、症状が出た場合は医師に状況を詳しく伝えることが大切です。なお、薬疹であれば原因の薬を中止すれば時間とともに改善されます。
編集部まとめ
この記事ではフィナステリドをやめたらどうなるのか、基本情報と併せて紹介しました。結論としては、やめてしまうと薄毛に戻ってしまうため治療を続けることが大切です。
フィナステリドは薄毛の原因物質であるDHTの生成を抑える働きがあるため、服用を続ける必要があります。副作用は男性機能障害がでる可能性がありますが、頻度は少ないといえるでしょう。
薬を続けるかどうか悩んだとき、気になる症状がでて困っているときなどは医師に相談するようにしてください。薬を服用する必要性があるかどうかは医師と一緒に解決していくとよいでしょう。
参考文献
男性更年期障害(加齢性腺機能低下症、LOH症候群)|一般社団法人 日本内分泌学会
射精障害|東邦大学医療センター大森病院リプロダクションセンター(泌尿器科)
Q5 薬疹(重症)どんな時に薬疹を疑いますか?|公益財団法人 日本皮膚科学会
配信: Medical DOC
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