胃がんで3分の2摘出した場合の生存率についてよくある質問
ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「胃がんで3分の2摘出した場合の生存率」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
胃がん手術の後遺症にはどのようなものがありますか?
中路 幸之助(医師)
胃がん手術の後遺症としては、次のようなものがあります。
小胃症状
体重減少
ダンピング症状
貧血
逆流性食道炎
小胃症状は、手術により胃の一部やすべてを失うことにより、すぐにお腹がいっぱいになって食事摂取量が減少する症状です。また、手術後には体重減少の症状が見られることもあります。ダンピング症状は、再建術により以前より急速に食物が腸内に流れることにより、食後30分以内に冷汗・頻脈・動悸などが発生する症状です。ほかには、貧血や逆流性食道炎、下痢などの後遺症が発生する可能性もあります。
胃の摘出手術後に再発することはありますか?
中路 幸之助(医師)
胃の摘出手術を行っても再発や転移することがあります。再発が起こるのは、手術した時点ですでに転移していた微小ながんがあったり、血中や骨髄に潜んでいたがんが転移して大きくなったりする場合があるからです。早期胃がんでは再発が起こりにくいですが、ステージが進行するにつれて再発する確率は高くなります。
編集部まとめ
本記事では、胃がんで胃の3分の2を摘出した後の生存率をご紹介しました。ステージ2だった場合、5年生存率は59.7%で、ステージ3では37.5%です。
胃がんの症状は特徴的なものが少なく、自覚症状が出た頃には進行している場合も多くあります。定期的な検査を受けることが早期発見のためには重要です。
配信: Medical DOC