食道がんを発症すると体のどこに痛みを感じる?
食道がんの痛みは、がんの進行度や発生した場所によって異なります。初期は自覚症状がないこともありますが、進行すると以下の部位に痛みを感じることがあります。
胸部や背中の痛み
食道の中でも胸部食道にがんができた場合には胸部や背中の痛みを伴うことがあります。がんが食道の壁に浸潤したり、周囲の組織を圧迫したりすることで発生する痛みです。初期は間欠痛であることが多いですが、進行すると持続的な痛みに変わることがあります。気になる症状があるときは消化器内科や内科を受診しましょう。
みぞおちの痛み
食道がんが腹部食道に発生した場合、みぞおちに痛みが生じることがあります。胃痛と似たような痛みであることが多く、食事中や食後に悪化することがあります。みぞおちの痛みだけの場合は消化器内科を受診しましょう。みぞおちの痛みが締め付けられるような痛みであったり、冷や汗が出たりするような場合は心臓の病気である可能性があるため、その時はできるだけ早めに医療機関を受診してください。
喉付近の痛み
食道がんが頸部食道に発生した場合、喉付近の痛みや異物感を感じることがあります。特に飲み込む際に痛みが強くなる傾向があります。良性の疾患でも同様の症状がでることがあるので耳鼻咽喉科または消化器内科を受診しましょう。緊急性は高くありませんが、他の疾患の可能性も考慮し、早めに受診することが大切です。
肩や首の痛み
食道がんが進行し、頸部リンパ節や神経に転移すると、肩や首に痛みが生じることがあります。初期は鈍痛であることが多く、進行すると持続的な痛みや痺れを伴います。肩や首の痛みがあるときは整形外科系疾患の可能性もありますが、症状が改善がないときは消化器内科を受診しましょう。
食道がんの主な原因
食道がんの発生には、複数の要因が複雑に絡み合っていると考えられています。以下に主な原因を挙げます。
喫煙
喫煙は、食道がんの最も重要なリスク要因の一つです。タバコの煙に含まれる発がん物質が食道の粘膜を傷つけ、がん化を促進します。喫煙本数や喫煙期間が長いほど、食道がんのリスクは高くなります。禁煙外来または内科を受診し、禁煙サポートを受けましょう。禁煙は食道がんだけでなく、他の多くのがんや病気のリスクを減らすことができます。
過度の飲酒
アルコールは、食道の粘膜を刺激し、炎症を引き起こします。長期間にわたる過度の飲酒は、食道がんの危険因子です。特に喫煙と飲酒を合わせると、相乗効果でリスクがさらに高まります。内科を受診し、飲酒習慣について相談しましょう。節酒または禁酒することで、食道がんのリスクを減らすことができます。
熱い飲食物、刺激物
熱いお茶やスープ、香辛料などの刺激物は、食道の粘膜を傷つけ、炎症を引き起こします。長期間にわたる刺激は避けるべきです。熱いものは冷ましてから、刺激物は控えめに摂取するようにしましょう。
配信: Medical DOC