「赤ちゃんの頭の形」が変形する原因はご存じですか? 放置のリスクや治療法も医師が解説!

「赤ちゃんの頭の形」が変形する原因はご存じですか? 放置のリスクや治療法も医師が解説!

赤ちゃんの頭の変形や歪みの対処法

編集部

子どもの頭の形が気になったら、どこに相談すればいいのでしょうか?

小池先生

自治体での検診の際に、保健師さんなどに相談してもいいかもしれませんが、心配であれば小児科や脳神経外科などでも相談に乗ってくれるところがあります。また、数はまだ少ないですが、「子どもの頭の形外来」といった専門の外来があるクリニックもあるので、子どもの頭の形が気になる場合は、一度相談してみることをおすすめします。

編集部

専門の医療機関ではどんなことをするのですか?

小池先生

専門的な治療が必要かどうかのスクリーニングをおこないます。病気の可能性が否定できず、さらなる検査が必要な場合は、こども医療センターなどの病院に紹介します。病気でない頭の変形は、先ほどのような理学療法やクッションの使用のほか、専用のヘルメットを作成して治療することもあります。

編集部

ヘルメット治療について教えてください。

小池先生

「頭蓋矯正ヘルメット治療」と呼ばれ、病気がない頭の変形を矯正するため、ヘルメットを装着してもらう方法です。これまではアメリカを中心とした海外製のヘルメットが主流でしたが、欧米人とアジア人では頭の形が違うといった理由から、日本で生まれたヘルメットを採用している医療機関も増えつつあります。ヘルメットごとにスキャナーを使用して、一人ひとりの頭の形に合わせた3Dモデルを作成し、オーダーメードでヘルメットを作るので、装着ストレスを軽減したり、皮膚トラブルの軽減を図ったりします。

編集部

ヘルメット治療の注意点はありますか?

小池先生

ヘルメット治療の適応は、基本的には生後6カ月以内に始めるのが望ましいとされています。6カ月程度の治療期間が見込まれるため、月齢が進んでしまうと適応とならない場合があるので注意が必要です。また、保険適用外となるので、費用の面もあらかじめ確認しておきましょう。

編集部まとめ

赤ちゃんの頭の形について解説していただきました。病気による歪んでいる場合もありますが、病気でないからと言って放置しておくと様々な影響が起こり得ることがわかりました。専門の医療機関に相談すると、ヘルメット治療による矯正も可能だそうです。子どもの頭の形が気になっている親御さんは、一度専門医に相談してみてはいかがでしょうか。

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