【あの子の子ども】桜田ひより 妊娠した女子高生の気持ちの機微を丁寧に演じているからこそ気になる「進まないストーリー」

 放送中のドラマ「あの子の子ども」(フジテレビ系)で同い年の恋人・宝(細田佳央太)の子どもを身ごもった高校生・福をリアルに演じている桜田ひより。

 第1話では妊娠を避けるグッズが破損したことが発覚。アフターピルを処方してもらおうとするもできず。第2話では妊娠したかもしれないと不安に。第3話では生理が来て安堵。第4話では妊娠検査薬で陽性反応が出たため動揺。第5話でやっと婦人科を受診して妊娠が確定する。

 そして、第6話で福と宝の母親が妊娠を知らされた。第7話では両者の母親が会談。第8話では宝の母・直実(美村里江)から息子への思いと自身の中絶過去を告白され、「中絶してください」とお願いされる。

 8月27日放送の第9話では福の父・慶(野間口徹)が赴任先のシドニーから緊急帰国。「産みたい」と言う福に「産んだ子は養子縁組をして福の弟か妹にする」と言われ、福も母・晴美(石田ひかり)も驚愕。晴美はそんなことを言いだした夫に離婚を切り出すという展開になり、ネット上には視聴者からの「心配の声」が続出した。

 そのわけは、ストーリー展開が遅すぎるから。このままのペースで進むと、蒼井まもる氏による原作マンガの序盤で終わってしまうのではないかと指摘されているのだ。おそらくこれまでの流れを考えると、福が出産する決断をしたところで最終回を迎えそうだが、せっかく役者として演技の幅が広がってきた桜田には、母となるまでを演じてほしかったので残念で仕方がない。このまま放送時間を深夜に移動させ、2クール、3クールと続けてほしいが、無理なことはわかっているから口惜しい。クソッ!

(森山いま)

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