アルコール性認知症の治療法
断酒
最も重要な治療法はアルコールの完全な断酒です。
断酒によって、さらなる脳の損傷を防ぎ、症状の進行を遅らせることができます。断酒は専門の医療機関でのサポートを受けながら行うことが推奨されますね。
また、アルコール依存症の方は、ジスルフィラム・シアナミド・アカンプロサートなどといった、抗酒薬や断酒を維持するための薬が使用されます。
栄養療法
アルコール性認知症の場合は、しばしばビタミンB1が不足するために症状が出てくるケースがあります。そのため、ビタミンB1(チアミン)の補充が特に重要です。
その他、バランスの取れた食事を心がけることで、全体的な健康状態を改善していくことも大切になってきます。
リハビリテーション
認知機能の改善を目的としたリハビリテーションも効果的。
特に、認知行動療法や作業療法、記憶訓練プログラムなどを通じて、アルコールによる弊害を十分にすることで再発を防ぎます。
そのため、アルコール性認知症を疑ったら、神経内科や精神科をまず受診することをオススメします。
受診・予防の目安となる「アルコール性認知症」のセルフチェック法
アルコール性認知症は早期発見と適切な治療が大切。まずは、セルフチェックをしてみましょう。以下の質問に答えてください。
日常生活で、最近の出来事や会話の内容を忘れることが多くなった。
同じ質問を何度も繰り返す。
約束や予定を忘れることが増えた。
金銭管理が困難になり、支払いの遅延や過剰な出費が増えている。
物事の順序を立てて計画するのが難しくなった。
会話の流れが途切れがちになり、相手の話を理解するのが難しい。
一つの作業に集中できなくなり、注意散漫になることが多い。
複数のことを同時に行うのが難しくなる。
長時間の読書やテレビ視聴が困難になる。
急に攻撃的になったり、無気力になったりする。
次の10個のうち、4個以上あてはまる場合で、アルコールの消費量が激しい場合はアルコール性認知症を疑います。該当される方は脳神経内科や精神神経科に受診するようにしましょう。
配信: Medical DOC