「脳梗塞の前兆」となる症状はご存知ですか?セルフチェック法も医師が解説!

「脳梗塞の前兆」となる症状はご存知ですか?セルフチェック法も医師が解説!

脳梗塞の症状とは?Medical DOC監修医が脳梗塞の症状・前兆・予防法や何科へ受診すべきかなどを解説します。気になる症状がある場合は迷わず病院を受診してください。

≫「脳梗塞の原因」はご存知ですか?初期症状・なりやすい人の特徴も医師が解説!

※この記事はMedical DOCにて『「脳梗塞の症状」はご存知ですか?前兆となる症状・予防法も医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
村上 友太(東京予防クリニック)

医師、医学博士。福島県立医科大学医学部卒業。福島県立医科大学脳神経外科学講座助教として基礎・臨床研究、教育、臨床業務に従事した経験がある。現在、東京予防クリニック院長として内科疾患や脳神経疾患、予防医療を中心に診療している。
脳神経外科専門医、脳卒中専門医、抗加齢医学専門医。日本認知症学会、日本内科学会などの各会員。

「脳梗塞」とは?

脳梗塞とは、脳の血管が狭くなったり、血管内に血の塊(血栓)が詰まったりすることで、詰まった部分より向こう側へ栄養となる血液を送ることができなくなり、結果として脳細胞が死んでしまう病気です。
脳梗塞の主な原因は、動脈硬化と血栓(血の塊)形成です。
動脈硬化は、高血圧や糖尿病などの生活習慣病や、加齢現象によって、血管が硬くなって動脈の壁が厚くなった状態です。血管壁が徐々に厚くなるために、血液の通り道が狭くなってしまいます。
血栓(血の塊)は、不整脈や弁膜症などの心臓病や、長時間足を動かさないことなどによって作られます。何らかのきっかけで血栓が脳の血管の中に飛んでいくと、脳の血管が詰まる可能性があります。
脳梗塞は一度発症してしまうと、ダメージを受けた脳細胞は回復しません。そのため、速やかに治療を行うことと、発症予防および再発予防が重要です。これから詳しく解説していきます。

脳梗塞の前兆となる症状

脳梗塞の前兆となる症状には、一時的な脳梗塞の症状を呈する一過性脳虚血発作(TIA)というものがあります。

一過性脳虚血発作(TIA)

一過性脳虚血発作(TIA)とは、一時的に血液が脳の一部に行きわたらずに、手足の動きが悪くなったり(運動麻痺)、言葉をうまく話せなくなったり(構音障害)、目の前が真っ暗になったりするような神経症状が現れるものの、24時間以内に改善するもののことです。
一過性脳虚血発作は、脳梗塞の前兆と考えられており、これが起きるとその後に高確率で、いよいよ脳梗塞を発症してしまう危険性があります。とくに2日以内に発症しやすいと言われています。
実際には、この一時的に現れる症状の多くは数分から数十分程度で消失するため、様子を見ておこうかと油断しがちになります。しかし、早めから検査と治療を開始することで脳梗塞の発症予防につながるため、脳神経内科や脳神経外科を受診して相談してください。

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