40歳にして最旬女優――33歳までカフェの料理長をしていた女優から目が離せない

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『逃げるは恥だが役に立つ』とは似て非なる、けど良作


同作が放送されているTBSの「火曜ドラマ」枠には、『逃げるは恥だが役に立つ』や『婚姻届に判を捺しただけですが』など、恋人同士ではない男女が奇妙な共同生活を始め、次第に惹かれていき愛し合うようになるという類似のドラマがありました。

つまり『西園寺さんは家事をしない』は一歩間違えればマンネリ感が出てしまいそうな設定だったのですが、それでも評価を高めたのは、松本さん演じる主人公にとても好感が持てたからでしょう。

西園寺は芽生え始めた楠見への恋心に右往左往するのですが、アラフォーながらまったく痛々しさはなく、むしろその姿がとてもキュート。それは松本さんが演じているからに違いありません。

松本さんがバラエティ番組や情報番組に出演している姿を何度か観ましたが、劇中の西園寺と同じく気さくで明るい性格のように見受けられます。主人公と俳優のキャラのシンクロ率が高めなため、無理なく自然に演じられており、西園寺の愛らしさも爆増しているのではないでしょうか。

次クールで演じる主人公は禁断の選択をした悪女

前述したように、次クールのGP帯ドラマでも主演が発表されている松本さん。

今クールの『西園寺さんは家事をしない』は明るくポップな恋愛ドラマで、次クールで主演する『わたしの宝物』も恋愛ドラマではあるのですが、なかなかヘビーなテーマを掲げた問題作になりそうな予感。

なんとこの作品、夫以外の男性との子を妊娠し、夫との間の子だと偽って産んで育てる「托卵(たくらん)」がテーマ。そう、松本さん演じる主人公は、不倫相手の子を授かり、夫を騙して育てていくという悪女なのです。

『西園寺さんは家事をしない』の主人公とは真逆の要素が強いキャラクターになるのかもしれません。松本さんは『やんごとなき一族』でも悪女をコミカルに演じていましたが、『わたしの宝物』はシリアスな物語になりそうなので、違った演技が期待できるでしょう。

『西園寺さんは家事をしない』の最終話も気になりますが、「托卵」という禁断の選択から始まる『わたしの宝物』が、どのようなドラマになるかも非常に気になります。

今年はまだまだ遅咲き女優・松本若菜がドラマ業界の話題をさらっていきそうです。

<文/堺屋大地>

【堺屋大地】
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。現在は『現代ビジネス』、『smartFLASH』、『文春オンライン』、『集英社オンライン』などにコラムを寄稿。LINE公式サービスにて、カウンセラーとして年間で約1500件の相談を受けている。Twitter(@SakaiyaDaichi)。

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