⚫️ヤジにも毅然とした対応をとる
SNSだけではなく、球場での悪質なヤジも選手を悩ませてきた。
慣習的なものだとされてきたが、厳しい言葉が直接耳に入ってくるつらさは当事者しかわからない。観戦約款における禁止行為に該当するものもある。
「SNS投稿との違いは、ヤジは誰が言ったのかほとんどわからず、個人の特定が難しいことにあります。内容によっては侮辱罪にあたるようなものもあり、選手から相談も寄せられています。選手会としても問題と捉えていることは事実です」
プロ野球のファンはどうしても勝ち負けを「自分ごと」に捉えてしまう。その結果、満足できず、腹いせを投稿やヤジのかたちでしてしまう。それが選手のパフォーマンスに影響することに思いをめぐらせられるか。
選手会では注意の呼びかけも継続して続けていく考えだ。
【取材協力弁護士】
高橋 駿(たかはし・しゅん)弁護士
2018年早稲田大学法科大学院修了、2019年12月弁護士登録。第二東京弁護士会。日本プロ野球選手会顧問弁護士、日本スポーツ法学会スポーツ契約等研究専門委員会副委員長。スポーツ界における誹謗中傷抑止のための弁護士による団体「COAS」を設立。共著に「これで防げる! 学校体育・スポーツ事故: 科学的視点で考える実践へのヒント」(中央法規出版、2023年)
事務所名:Field-R 法律事務所
事務所URL:https://field-r.com/
配信: 弁護士ドットコム