「働く人のための簡単時短レシピ」をInstagram(@moaiskitchen)で発信し、フォロワー104万人を越えるもあいかすみさん。
食品メーカー勤務時代のメニュー開発などの経験を生かし、料理研究家として活躍しています。ほんわかとした雰囲気のもあいさんですが、料理研究家として独立するまでは、会社員をしながらフリースタイルラップに挑戦したり、動画編集技術を学んだりとチャレンジを重ねていたのだそう。
また、人気YouTuberのヒカルさんの“いとこ”という意外な一面もあります。もあいさんのこれまでの軌跡や、ヒカルさんから受けた影響などについて聞きました。
会社勤めに物足りなさを感じ、ラッパーに挑戦
――Instagramを始める前はどんなお仕事をしていたのですか?
もあいかすみさん(以下、もあい):食品メーカーに勤めていました。栄養学が学べる大学に通っていましたし、就活の際に自分の軸について考えたとき、子どもの頃から料理が好きだったので「食を通して人に幸せを届けたいな」と思ったんです。
会社では、主に飲食店向けの業務用の商品の営業をしていました。自社の商品を使ったメニューを開発して、飲食店向けに「この商品を使った、こんなメニューはいかがでしょうか」と提案をするんです。飲食チェーン店は4月と10月にグランドメニューの改定があるので、1つの担当店につき年に2回大きなプレゼンがありました。クライアントのテキストキッチンを利用して、実際に料理を作って食べていただきながら提案していました。
――会社員時代の仕事は大変でしたか?
もあい:レシピを考えたりするのは好きなので、苦に思ったことはほとんどないんです。主に外食チェーン店を担当していたので、グランドメニュー改変時期以外は比較的、時間の余裕がありました(笑)。
入社3年目くらいにはルーティーンワークが続いてこのままでもいいのかな?という思いが強くなってきて「この会社に一生務める人生は、物足りないかもしれない」と思い始めました。それで何でもいいから始めたくて、友達とフリースタイルラップバトルにエントリーしてみたんです。
ラップバトルに挑戦したことも
――どうしてフリースタイルラップだったのですか?
もあい:とにかく「今の人生が嫌だ」という気持ちが強くて、何か変えたかったんだと思います。音楽経験はまったくなかったのですが、当時『フリースタイルダンジョン』(テレビ朝日)というラップバトルの深夜番組が大好きで、日本語遊びがすごく面白くて。なぜか「これなら自分にもできるかも」と思って、勢いで大会に出て初めて人前でラップをしたんですが、何もできず負けました(笑)。
――会場ではどんな反応だったのですか?
もあい:普通の会社員の女子がラップをやっているのをすごく珍しがられて、主催者の方に「どうして来たの?」と聞かれました。「人生つまんなくて」といろいろ説明したら面白がられて、「イベントを手伝ってよ」と言ってもらって、YouTubeのラップバトルに出させてもらったりするようになりました。
そこでイベント会社の社長さんと知り合ったのですが、その方が私の抱いていた社長像と違って、いい意味ですごく“普通の人”だったんです。それまでは、サラリーマンという生き方しか自分の中になかったのですが、「こういう人が独立して成功しているなら、私も挑戦してみようかな」と思うようになりました。
ただ、ラップは全然向いていないので、自分に向いていることを考えた結果、料理で独立を目指すことを決めました。
配信: 女子SPA!