LDHで凄まじい存在感を放つ38歳。平成を生きてきた人ならわかる佇まいの”懐かしさとカッコよさ”

LDHで凄まじい存在感を放つ38歳。平成を生きてきた人ならわかる佇まいの”懐かしさとカッコよさ”

なぜだか理由を考える前から人を感動させる才能

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今市隆二 RYUJI IMAICHI(@jsbryuji_official)がシェアした投稿

 あぁ、そうだ、「フロントロウ」といえば、2023年の新年にフェンディのショールームで開催されたミラノコレクションに今市が出席したときだった。黒のショートパンツの裾からニョキッと伸びる両脚の美麗っぷりが、当時のTwitter上ですごく話題になっていたっけ。袖だけじゃなく裾も美しさの接点にしてしまう。それが今市隆二という人だ。

 今市隆二とは、なぜだか理由を考える前から人を感動させてしまう才能の持ち主でもある。それが「変わりゆく変わらないもの」としてのカッコよさそのものに起因するのは言うまでもないが、より具体的なイメージを記憶から探るなら、根っからの歌い手である今市にとっては唯一の主演映画『その瞬間、僕は泣きたくなった-CINEMA FIGHTERS project-』(2019年)の一篇、『On The Way』での一コマ。

 同作中盤、メキシコに半ば嫌々で移民の支援にきた健太(今市隆二)が走行中の車内の助手席に座っている。ここではシートベルトを肩から腰へかけている。

 このシートベルトを閉める以前以後で、健太の嫌々が自発的な気持ちに変化する過程が描かれる。シートベルトで安定した上体をちょっとそらせて、目尻に時折かかる髪を上に結び、車窓風景とコミットする今市がすごくいい。これだけで人を感動させる。その才能の証明になるような一コマだった。

袖まくりがカッコよ過ぎ


『On The Way』主演後、三代目JSBメンバーが本人役で出演した『三代目 J SOUL BROTHERS マーダーミステリー ライブリハ殺人事件』(ABEMA、2021年)で演技的なことを再度経験した今市は、つい最近また演技に挑戦する機会を得た。

夏の季節恒例の三代目JSBによるバラエティ企画『三代目 J SOUL BROTHERS 絶対に負けられない!7番勝負』がCL(LDHが独自の動画コンテンツを配信するサブスクリプション)で配信され、メンバー7人それぞれが持ちよった7番勝負で真剣勝負した。これまでに40作品以上に出演してきた岩田剛典が持ち込んだのが、セリフ早覚え対決。3チームが渡された台本をその場でおぼえて芝居する。

今市は岩田とリーダーNAOKIとチームを組み、取り調べされる犯人を演じる。取り調べ側の刑事を演じる岩田と国際的にも演技経験豊かなNAOKIがまさかの敗退。ニュアンスでカバーしながら好戦を続ける今市が、首や手を微動させることでうまく意識を散らしながら台詞をひねり出していた。

このセリフ対決だけでなく、三代目JSB版スポーツ対決として、リーダーNAOTOが自信たっぷりに用意した段々パターゴルフ対決が最初のコーナーだった。ここでも発案者のNAOTOが最初に負け、ゴルフをかじったくらいの今市がぶっちぎりで勝利するという展開。清々しい番狂わせの人でもある今市がパターを握るとき、ソフトワイルドなアメカジスタイルのTシャツの袖をまくっているのが確認できる。この袖まくりの今市が、とにかくカッコよ過ぎやしませんか?

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