その赤ワイン、もったいない。
お家飲みでワインが余って困った、なんてことはありませんか? 今回は、そんな悩みをおいしく変身させるお話。洋食屋の定番「ハヤシライス」がワインのおかげで本当においしく作れてしまうレシピをご紹介します。
今回のポイントは3つ。とにかく特別なものは一切不要。手間や材料を限りなく削ぎ落としたシンプルレシピこそ、フレッシュでおいしく仕上がるコツなのです。
1.ルウを使わない
ルウを使うと、どんな高級品を使っても同じようなビーフシチュー味に。また、ルウには油脂がたっぷり入っていますから、栄養価やカロリーなども気になります。今回はルウを使わない、ヘルシーかつジューシーなハヤシライスに仕上げます。
2.水を使わない
深いコクや旨味を感じつつも、ヘルシー。そして水っぽくならないコツは、「水を使わない」こと。赤ワインとトマトジュースをたっぷり使ってコクのあるソースを作ります。
3.余計な野菜を使わない
なんとなく入れてしまう野菜ってありませんか? 例えばキノコ。ハヤシライスに合いそうなシメジやマッシュルームには独特の香りがあり、入れた途端に主張が強くなり、他の具材の魅力を打ち消してしまうことに。今回は牛肉と玉ねぎのみのシンプル具材で、極上ソースを目指します。
それでは作り方です。
材料(4人分)
・牛こま切れ肉 300g
・玉ねぎ 1個
・ショウガ 1片
・パセリ あれば
・トマト(つけ合わせ) あれば
・トマトジュース 200ml
・牛乳 0~200ml
・赤ワイン 200ml
・小麦粉 大さじ3
・ウスターソース 大さじ4
・バター 15~20g
・ブイヨンキューブ 1個
・塩コショウ 適宜
※牛乳は、隠し味程度に使いたいが、なくても良い。まろやかクリーミーなテイストにしたい場合はたっぷり200ml使用する。
※ウスターソースがない場合は中濃ソースでも良い。
※ごはんはあらかじめ炊いておく。
作り方
1)牛肉をウスターソースに15分~30分間漬けておく。
2)フライパンにバターを入れて火にかけ、玉ねぎを炒める。表面を少々こんがり焼いた方が、食べた時にコクがあって美味。
3)牛肉をウスターソースごと加えて全体に火を通す。
4)いったん火を止めて小麦粉を振りながら全体にまぶし、トマトジュース、赤ワイン、すりおろしたショウガ、手でつぶしたブイヨンを加え、再び火をつけて弱火で10分煮る。底が焦げないよう、時々混ぜながら煮込む。
5)牛乳を隠し味として加え、塩コショウで味を整える。
6)ごはんを盛り、出来上がったハヤシソースをたっぷりかければ完成。パセリを散らし、トマトを添えて召し上がれ!
<TEXT,PHOTO/スギアカツキ>
【スギ アカツキ】
東大卒の食文化研究家。長寿美容食研究家。在学中に基礎医学や生命科学を学ぶ。さらにオーガニックや久司マクロビオティックを学び、独自で料理研究をはじめる。モットーは「長く美しくを、簡単に」。忙しい現代女性に合わせた健康メニューが得意。ヨガ教室や人気ブログ(http://saqai.com/)も手がけている。
【スギアカツキ】
食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを学ぶ。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)好評発売中。著書『やせるパスタ31皿』(日本実業出版社)が発売中。Instagram:@sugiakatsuki/Twitter:@sugiakatsuki12
配信: 女子SPA!
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