■くしゃみやかゆみは内臓の機能低下を教えてくれるサインです
自然免疫(生まれつき体に備わっている免疫)の働きは、花粉によって妨げられることが分かっています。日本気象協会のホームページを見ると、花粉が飛ばない時期は、12月と1月くらいですので、花粉が体内に侵入しないための対策は、概ね1年を通じて大切だと言えます。花粉やウイルスが体内に侵入する場所は、体にある9つの穴です。体内との出入り口を清潔に保つことは必須です。詳細は、JIJICO内にある下記コラムをご参照ください。
「人体の9つの穴を清潔にすることと免疫力アップでウイルス対策を!」
花粉症の人は、くしゃみ、鼻水や鼻づまりになりますので、口呼吸になりやすいと言えます。鼻呼吸は、吸い込んだ冷たい乾いた空気が鼻腔内で温められ、湿り気を帯びてから喉の方へ流れこみ、気道の粘膜にある線毛が病原体などの異物を排除しています。口呼吸は、唾液などで排除していますが、鼻呼吸と比べると、侵入を防ぐ力は弱いと言えます。そのため、ウイルスや細菌等が体内に入り、内臓の機能低下を招きやすくなります。
内臓の機能低下を防ぐには、室温の上昇が大切です。くしゃみが出始めたら、体が冷たくなっていないか確認して、室温の上昇や洋服を多めにすることが大切です。寒い場所での生活や薄着をした状態で過ごしていると花粉症を発症しやすくなります。低体温について詳しく知りたい人は、JIJICO内にある下記コラムをご参照ください。
「1月は低体温に注意!心筋梗塞を誘発する低体温症を防ぐにはどうしたら良いのか!?」
■花粉症状に鍼灸治療や瘀血治療は有効な治療法です
日常生活の改善で症状が軽減しない人は、鍼灸治療や瘀血治療をご利用ください。つらい症状の軽減・消失に有効です。また、薬を飲んでも良くならない人、特定の病気療養や妊娠中のため薬を飲めない人、日常生活を改善することが出来ない人は、是非鍼灸治療や瘀血治療を活用して戴きたく思います。
この時期の治療は、「対症療法」と言えます。数回日を置かずに治療すれば、くしゃみやかゆみが軽減し、日常生活を送ることは左程苦痛ではなくなります。しかしながら、数日経つと、再び症状がぶり返します。そのため、花粉が飛んでいる季節は、繰り返し治療する必要があります。症状の発症を抑えたい人は、花粉症の時期となる3か月前から集中的(週2~3回)に鍼灸治療をして体調管理をすれば、発症しないか発症しても薬を服用しなくても過ごせるくらいまでになります。「根本療法」をご希望の人は、基礎疾患をお持ちかそうでないかで治療期間は異なりますが、月に1~4回の治療を10か月から14か月程度継続して行うと、アレルギー症状を回避できる確率が高いと言えます。
薬物治療(内科治療)を回避したい人は、お近くの鍼灸院または鍼灸師が勤務している医療機関にご相談ください。
また、「根本療法」をご希望の人には、ヨガ(YOGA)がお勧めです。毎日、3年続ければ、花粉症状が遠のくはずです。運動法、呼吸法や瞑想法を学びたい人は、清野メディカルヨーガもしくはお近くのヨガ教室(YOGA School)にご相談戴きたく思います。
(清野 充典/鍼灸師)
配信: JIJICO