“クサい”に性別は関係ない…「人間だもの」
前年と並んで、過去最も暑かった2024年の夏。「夏場の男性の匂いが苦手」とSNSに投稿した女性アナウンサーが炎上する案件もありましたが、同時に女性たちが身に着ける肌着で“臭い”“ニオイが気になる”との声が上がったものがあります。「ブラトップ」です。
ブラトップとは、キャミソールやタンクトップ型のインナー(肌着)で、内側に胸を守るカップが内蔵されているもの。ブラジャーは締め付けが気になったり、肌に密着し過ぎて暑かったりといった理由から、特に夏場はブラトップを重宝する女性は少なくありません。ユニクロ、しまむら、GUなど、大手衣料品チェーンはこぞって商品を展開しています。
一方、SNSでは女性たちから気になる投稿が。「ブラトップ、洗濯しても変なニオイが取れない」「めっちゃ汗かいたからかブラトップがすごく臭い」「特に部屋干しの生乾きだと強烈に臭い」「脇かな? と思ったらブラトップから匂ってた」「制汗シートで体をふいても効果なし……臭かったのはブラトップだった」などの体験談が相次いでいます。
かく言う筆者(編集部員F)も、快適さの点から夏場を中心にブラトップを愛用。しかし、こまめに洗濯してしっかり乾かしたつもりが、次に着るとき何やら生臭いニオイが……。着た直後はわずかな匂いに思えるためそのまま家を出るのですが、酷暑の屋外を5分も歩けば汗でびしょびしょになり、目的地に着く頃には自分ではっきり分かるほど圧倒的に匂っていたことがありました。
SNSでは「男も女も臭いことはある」「そりゃそうよ人間だもの」といった投稿が散見されます。冒頭で紹介した“炎上発言”はその対象を“男性”に限定した表現が問題視されましたが、夏場の匂いを気に掛けるべきは性別を問わない、と自戒させられた案件です。
ブラトップが強く匂う考えられる理由はいくつかあります。まずバストをぐるりと360度覆うように生地が二重になっている作りが多いため、思ったよりも着用時に暑さを感じやすく汗をかきやすい点。二重構造は胸をしっかり支えるために重要ですが、ぴったり肌に密着するため体感的に汗などの湿度が逃げづらく蒸れやすい印象があります。
さらに、上記の通り布が重なっているため、洗濯干しの際に他の衣類と比べて乾きづらいという点も。
ブラトップを着用したことがない人でも、フード付きパーカーを着たことがある人であれば、洗濯したときフード部分がなかなか乾かず生乾き臭を感じたことがあるかもしれません。フードもまた布地が二重になっており、さらにハンガー干しでは背中部分と重なるため乾きづらく、匂いの原因となる雑菌が繁殖しやすいからです。
加えて、ブラトップの素材。安価で買えるブラトップの場合、ポリエステルなどの化学繊維が素材のケースが多いですが、一般的にポリエステルは速乾性に優れている半面、吸湿性が低く蒸れやすい特徴があります。蒸れた状態が続くことで、雑菌が繁殖しやすい環境になってしまうのです。
ちなみに、匂いづらいブラトップとして筆者は、背中がぱっくり開いているデザインや、通気性重視の極薄素材を使っているものを試したところ、どちらも二重構造のものより匂いを気にせず着られています。
また、使用期間が長くなるほど匂いが染みついてしまうこともあるため、その場合は酸素系漂白剤での漬けおき洗いがおすすめです。ブラトップ選びと併せて試してみてください。
参考資料:
グンゼ「着ごこち+」記事
「ポリエステルの臭いが気になる!落ちない原因、対策方法を紹介」
「洗濯したのに臭い衣類…嫌なニオイの原因とすぐできる対策7選」
(LASISA編集部)
配信: LASISA
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