時短で、賢く、楽しく子育て。働くママでも、毎日たった5分からできる!知育や子どもの心と体を育てるノウハウを、SakuraEdu代表の荒井聖子さんに教えてもらいます。今回は子どもの夏の不調について。
なぜ子どもはダジャレが好きなのか?
「ふとんがふっとんだ!」「ねこがねこんだ」「ダジャレを言うのはだれじゃ?」いや、もう今更なにを!? と言いたくなるようなダジャレの連発ですみません。大人が使えばもはや苦笑しか出ませんが、もしも子どもに言われたなら?…笑わないわけにはいきませんよね。
私の身近に図書館の本で覚えたとっておきのダジャレを披露してくれる子がいます。彼にとってはおもしろくて仕方がないようで、毎回言っているそばから自分で大爆笑しています。私はといえば、ダジャレよりも「ねえ、おもしろいでしょ?」と言わんばかりに鼻の穴をふくまらませている彼の表情がおかしくて、つい笑ってしまいます。
実は子どものダジャレ好きは彼に限ったことではなく、毎年誰ともなく流行る時期があったりします。もはや成長の通過点のようなもので、赤ちゃんの頃から見ている子どもがダジャレを言うようになると、「成長したな…」と感じるくらいです。それにしても、なぜ子どもはこんなにもダジャレが好きなのでしょうか?
子どもはダジャレを「音」で受け取っている
それは謎でもなんでもなく、子どもの発達過程の特性に合っているからだと思います。大人の場合は言葉を聞くと即座に頭に文字が浮かび、同時に意味を理解します。一方、音から文字への移行期の幼児は、大人より耳が敏感です。意味にとらわれず、「音」そのものに集中しています。だから子どもは大人よりも小さな音の共通点に気がついたり、微妙な音の違いをよく聞き分けられたりします。
ダジャレを聞いた大人が「布団が吹っ飛んだ」と意味を受け取っているのに対して、子どもは「フトンガフットンダ」という音を受け取っているわけです。おもしろい音の繰り返し…でもちゃんと意味があった!と言う発見がおもしろくて仕方がないのです。
彼は自分でも新ネタを作ろうと、思いついたそばから適当に「カニがかに!」「これはカニかに?」とやっています。でも音を繰り返すのが楽しすぎて、意味不明になっていることもしばしばなのです(笑)。
ダジャレでとことん遊んでみる
一方、ダジャレ遊びを進化させて子どもたちと楽しんでいる同僚の先生がいます。名付けて「ダジャレ3択クイズ!」。くだらないと思いつつも、ちょっとした隙間時間にできて、子どもと一緒に盛り上がれる人気の遊びです。
やり方は単純です。最初に問題を提示した後、3つの選択肢を紹介します。それぞれ「1番だと思う人〜?」「2番だと思う人〜?」「3番だと思う人〜?」と選択肢ごとに手を挙げてもらいます。最後に正解の番号を明かし、自分が正解したかどうかを子どもが自分で判断してもらいます。
具体的な例をいくつか紹介します。3つの選択肢はあえてカタカナで書きますので、くだらないと言わず、ぜひ子どもになった気分でやってみてください。
問題1:先生の今日のお弁当の中身は次の3つのうち、どれでしょうか?
さあ、答えは何番でしょうか? 「1番だと思う人!」…
問題2:先生の好きな恐竜は次の3つのうち、どれでしょうか?
さあ、答えは何番でしょうか?
問題3:夕暮れ時にカナカナカナと鳴くセミの名前は?
さあ、答えは何番でしょうか?
どの問題もとってもカンタン、3歳の子どもにもわかる問題です。「正解は…○番です!」と言うと、正解した子は「いえ〜い!当たった!!」と大喜び。「次も問題出して」とリクエストが止まりません。年長児には簡単すぎる問題ですが、やっぱり正解するとうれしいので、一緒になって「いえ〜い!」とやっています。
何回か答えるうちに問題の作り方がわかってくると、今度は子どもたちからの出題が始まります。子どもが出す問題はダジャレでなくても構いません。時間のある限り順番に問題を出し合って楽しみます。
言葉あそびは何も道具がいらないので、いつでもどこでも楽しめます。しかも、口に出した分だけ言葉をたくさん覚えます。子どもがダジャレで笑ってくれる間に、ぜひ一緒に盛り上がってみてください!
<ライター/堀田はるな>
モンテッソーリ原宿子供の家・モンテッソーリすみれが丘子供の家教員、保育士。アパレル業界、eコマース、金融など様々な業種でのマーケティング業務を経験後、教育の道へ転身。日本モンテッソーリ協会承認モンテッソーリ教員免許取得。著作「子どもの才能を伸ばす最高の方法 モンテッソーリ・メソッド」。
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配信: ぎゅってWeb