2024年7月から新紙幣の発行が始まり、手に入れるのを心待ちにしている人は多いことでしょう。新紙幣は両替や銀行のATMなどで手に入れるのが一般的ですが、中にはコンビニのATMでしかお金を下ろす習慣がないという人もいます。
本記事では、コンビニATMに新紙幣は補充されているのか、調査した結果をお知らせします。
コンビニATMに新紙幣は補充されているのか
コンビニのATMに新紙幣が補充されているのか、お金を管理する銀行に問い合わせれば分かるに違いない、と直接電話をかけてみることにしました。
ATMをよく見ると硬貨返却口の下にシールがあり、「管理銀行」が記載されています。筆者が見たファミリーマートのATMは、機器がE.net(株式会社イーネット)、管理銀行が三井住友銀行エーティーエム統括支店となっていました。
三井住友銀行エーティーエム統括支店に電話をかけて問い合わせてみましたが、「現金の出し入れはしていない」という回答でした。どこの会社が現金の管理をしているのか尋ねると、コンビニ共同ATMの運営元である株式会社イーネットとのことです。
そこで株式会社イーネットに電話で問い合わせました。最初の担当者から得られた回答は「把握しておりません」のみです。日を置いて再度かけてみると、もう少し詳しい回答が得られました。
コンビニATMに新紙幣が入っているかどうかは「明言できない」とのことです。なぜなら「現金を出金すると、出てくるのは直前の人が入金した紙幣」だからです。
もしかしたら銀行支店のように直接新紙幣を補充しているかもしれないと思い、さらに質問してみると、「現金のカセット入れ替えは行っているが、カセットに新紙幣が入っているかどうかは分からない」とのことでした。
株式会社イーネットのホームページによると、同社がコンビニATMで提携している金融機関は2017年に100行を超えています。きっと現金の出し入れは他の会社だろうと思いましたが、外注先を知ることはできませんでした。
同様に、セブン-イレブンのATM管理会社であるセブン銀行にも問い合わせしてみましたが、「どこの支店に何の紙幣が補充されたかは、お答えできません」と断られてしまいました。
銀行ATM、ゆうちょATMなら新紙幣は出てくる?
コンビニATMがだめなら、銀行の支店ATMまで足を伸ばせば確実に新紙幣が手に入るのでしょうか? 写真1のとおり、筆者はATMで50万円下ろしたうちの47枚が新紙幣だったという経験があります。しかし金融機関側が補充したお金なのか、利用者が入金したお金なのかの判別はつきませんでした。
写真1
中央ろうきんATMで下ろした50枚のうち、47枚が新紙幣だった。2024年8月筆者撮影
ATMに新紙幣を補充しているかどうかを実際に窓口で尋ねてみました。A社では「ATMに新紙幣を一切補充せず、有料での両替のみ対応しています」という回答でした。
B社は支店によって「さっき新紙幣を補充しましたよ」という人と、「新旧紙幣を交ぜて補充しています」という人がいました。新紙幣が発行されたばかりの7月は、ゆうちょが限られた支店で無料の両替を行っていたという情報もあります。対応は金融機関によって異なるほか、発行されたばかりのタイミングと現在とでも異なるのかもしれません。
配信: ファイナンシャルフィールド