リュウジさんの「⾰命ローストポーク」を山本ゆりさんが作る

「〇〇を入れたらうまいに決まってる」と言われたら……

僕の周りの30代の女性、ほとんどゆりさんのレシピ本持ってる。なんか、結婚するときにゆりさんの本を買う人が多い印象があるよ。古い言い方をすれば「嫁入り道具」みたいな。

それはめちゃくちゃ嬉しいです。でも私のレシピ本はゆるいから、料理の基礎を学べるわけじゃないですし、1冊目に買うなら、もっとちゃんとした料理本のほうがいいかもしれません(笑)。

そのゆるさがいいんだけどね。

最初の本を出した10年以上前は、お手軽簡単レシピみたいなのが今ほど受け入れられなかったり、「めんつゆばっかり使って!」みたいな声も多かったんです。でも、10年経つといろいろ変わってきましたね。

わかる。僕も「リュウジってめんつゆばっかりだよな」ってよく言われるんだけど、実際はあまりめんつゆ使ってないの(笑)。あと、「めんつゆ入れたらうまくなるに決まってるだろ!」ともよく言われる。

「〇〇入れたらうまくなるに決まってる!」ってよく言われるじゃないですか。以前、それに対してリュウジさんが「うまいに決まってるならそれで良くないですか」って返してたことに、すごく感動しました。本当にそうだなと思って。


僕はおいしいものを作りたいから料理をするのであって、別に複雑な工程を踏みたいから料理をするわけじゃない。家庭料理はおいしければそれでいいんだよ。

そうなんですけど、私の中にも「これを使ったらおいしくなるに決まってるよな~、これ使うのはせこいかな」って思いがあったんで。絶対においしくなるものを使わずにおいしいものを作りたい、みたいな自分との戦いが。

俺もイタリアンとかやってたからわかるよ。でも家庭料理なら「おいしくなる最短距離を行こう」って思ってる。

料理って2種類あるじゃないですか。趣味の料理と、生活の料理。リュウジさんはどっちもできるからすごいなと思う。私は技術が足りなくて、リュウジさんの「至高シリーズ」みたいな本格的な料理はできないから。

僕はただ料理バカなだけですよ(笑)。


僕らはベクトルは違うけれど志は同じなんだなっていうのが、今回のレシピトレードでよくわかった。ゆりさんには、これからも師匠として勉強させていただきたいです。

なんでやねん(笑)。私こそです。

ただ、同士だけどライバルでもあるから、リスペクトしつつも負けないようにがんばりたいと思います。

私もがんばります!

じゃあ、あらためて乾杯しましょう。


乾杯!

前編はこちら

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11月12日よりAmazonにて発売/全国書店にて順次発売
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がんばる日も、がんばらない日も、あなたらしく。「食」を楽しみ、笑顔を届けるメディア、アイスムです。 食を準備する人の気持ちが少しでも軽く、楽しくなるように。 おうちごはんのレシピや食にまつわるコラム、インタビューなどを通じて新しい食シーンを提案します。
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